営業人材の不足にどう対応する?現状や解決策を解説

近年、日本では企業の人材不足が問題となっています。業界や業種、企業規模などによって程度の差はあるものの、多くの企業が人材不足に悩んでいるのが現状です。特に営業職の人材不足は顕著で解決に向けて取り組む必要があります。

本記事では、営業人材不足の解決策や営業代行会社が取り組んでいる方法などをご紹介します。営業人材の人材不足の現状も解説するので、現状を把握しておきましょう。

営業人材の人材不足の現状

人材不足は、日本の企業全体に関わる問題ですが、とりわけ営業職の人材不足は顕著で、多くの企業が悩んでいるでしょう。営業職が不足していると、営業マンの負担が増えるだけでなく、営業効率が落ち、企業の業績にも影響を及ぼします。

人材不足の現状を示すデータとして、エン・ジャパン株式会社が運営する人事向け総合情報サイト「人事のミカタ」が行ったアンケート結果(https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/16138.html)を見ていきましょう。

まず「人材が不足している部門はありますか?」という質問に対して、回答した762社のうち89%の企業が「ある」と回答しました。業種別・従業員別で見ても、8割以上の企業が人材不足に直面しています。

「人材が不足している部門がある」と答えた89%の企業に、「人材が不足している職種は何ですか?」と尋ねると、営業職(営業、MR、人材コーディネーターなど)が35%でトップでした。2番目に高い技術系(IT・Web・ゲーム・通信)は18%なので、数ある職種のなかでも飛びぬけて、営業職の人材が不足しています。

人材不足の原因は、上位から順に、「退職による欠員」「中途採用で人員確保ができなかった」「既存業務の拡大」などが続き、「新卒採用で人員確保ができなかった」なども回答されていました。上位2位両方が50%を超えていることもあり、退職が多く、その穴埋めをする人材確保ができない現状を読み取れます。

人材不足を解決する方法について考える

営業職の人材不足が顕著である中、どのような解決策があるのでしょうか?考えれる方法には、外国人労働者・主婦層・シニア層の3つの層を獲得する方法があります。それぞれの層の課題やメリットを解説していきます。

外国人労働者の採用には言葉の壁がある

飲食店やコンビニなど多くの店舗では、人材不足解消のために外国人労働者を採用しています。日常的に外国人労働者を見る機会が増えていますが、営業職においては採用は難しいでしょう。

外国人労働者を採用するには、言葉の壁があります。営業職は飲食店などのサービス業とは違い、商材や業界について専門的な説明が必要になるので、即戦力になることは期待できません。採用したとしても、日本語の習得や営業スキルの教育などにリソースを割く必要があり、かえって既存の人材に負担をかけることになるでしょう。

属人化しない組織なら主婦層の確保ができる

主婦層を採用しようとすると、家庭と両立するために勤務時間が限られてしまいます。例えば週1日しか勤務できない場合、なかなかスキルが定着しなかったり、経験が積みあがらなかったりするなどの課題があります。

ただ、採用する企業が勤務条件のハードルを下げることができれば、主婦層は貴重な戦力となります。少ない勤務時間でも誰でも成果を出せる仕組みづくりによって、スキルや経験の問題は解消されます。また、主婦層は、主婦同士のつながりが強いので、口コミや紹介などでさらなる人材獲得を望めます。

活力のあるシニア層も貴重な人材

コールセンター業務などでは、シニア層を中心に構築している事例があります。活力のあるシニア層は、営業職においても人材不足を解消する戦力になるでしょう。

シニア層は、現役時代に多くの経験をしていたり、生きがいとして取り組んでくれたりするなど、活躍を期待できます。

コア業務の人材不足を解決する方法

コールセンターなどの業務には、主婦層やシニア層の採用が効果的です。インサイドセールスやフィールドセールスといったコア業務の場合は、どのような策が必要でしょうか?コア業務の人材不足を解決する方法をご紹介します。

シニア・主婦層のパートを採用する

コア業務の人材不足を解消するならば、シニア層や主婦層のパート採用がおすすめです。アルバイトだと勤務時間が不規則であるなど、営業に必要な知識や経験を積み上げるのが難しいでしょう。

パート採用であれば継続した時間の勤務を望めるので、商材知識や営業ノウハウを積み上げられ、営業組織の戦力として活躍を期待できます。

インサイドセールス代行を行う企業に聞いたところによると、アルバイト採用を目指したものの、フルで稼働できる正社員のみで稼働しているとのことです。ただ、フル稼働できる正社員の獲得が難しい現状なので、パート採用は現実的な方法でしょう。

インサイドセールスやフィールドセールスのイメージづくり

営業職を志す若者が増えるとは考えにくいと言います。誰でも活躍できる業務の標準化や仕組みづくりは実際難しく、ハードルを下げるアプローチでは人材不足を解決するのは現実的ではないでしょう。

それよりも、インサイドセールスやフィールドセールスの在り方を再定義する必要があると考えています。

インサイドセールスが企業にとってどのような役割を持っているか、フィールドセールスで成果を出すことがいかに価値があるのかなど、魅力的な業務であることを企業が主体となって発信しなくてはいけません。キャリアのイメージや魅力が伝われば、営業職を志す若者が増えるかもしれません。

概念を浸透させる

営業職といっても、業務は多岐に渡ります。従来のイメージでは、とにかく訪問する足で稼ぐ営業と思っている若者が多いかもしれません。インサイドセールスやSDR、BDRなど概念もある中、細かい営業の業務や組織についての概念を浸透させる必要があるでしょう。

コア業務に関わる概念を発信することで、営業職に興味を持ち、営業領域の人材不足解消に良い影響を与えるかもしれません。

営業代行会社が行っている人材を確保する方法

営業職の人材不足を解消する方法として、シニア層・主婦層のパート採用やインサイドセールスなどのイメージづくり、概念の浸透などをご紹介しました。では、実際に企業はどのような取り組みをしているのでしょうか。

営業代行会社代表に伺ったところ、やはりシニア層・主婦層の採用を大切にしているそうです。誰でも営業できる仕組みをつくることで、労働力に依存せず、シニア層・主婦層も活躍できる環境になります。6~7人で1日1000件ものテレアポをかけているそうで、成果をあげています。

またシニア層・主婦層は、若い人材よりも元気があると言います。社会経験があり、頼りになる人材が多いようです。注意点として、シニア層は過去の経験にとらわれる傾向があるので、人間性でカバーする必要があります。

まとめ

本記事では、営業職の人材不足を解決するための方法についてご紹介しました。日本全体が人手不足という問題を抱えており、特に営業職は人手不足に陥っている職種です。

人材不足を解決する方法としては、シニア層・主婦層のパート採用や営業に対するイメージ発信、コア業務に関わる概念の浸透などが挙げられます。営業職の人材不足に悩んでいる企業は、シニア層・主婦層の採用に力を入れるなど、解決策に取り組みましょう。

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