営業のリスト管理はスプレッドシートでも十分できるのか

営業のリスト管理を行う際には、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)などのツールを利用している企業が多いでしょう。ただ、ツールを導入するためには、コストがかかるので、できればコストをおさえてリスト管理をしたい企業もあるはずです。

そこで、本記事では営業のリスト管理について、スプレッドシートでも十分できるのかについて解説します。メリットや欠点、インバウンド営業を行う場合などを解説するので、ぜひ参考にしてみましょう。

スプレッドシートでもリスト管理は可能

Googleが提供しているツールのひとつであるスプレッドシートは、エクセルのような表をつくることができ、チームメンバーとシートを共有できるなど、様々な分野で活用されています。

営業におけるリスト管理には、テレアポリストやコールリスト、ターゲットリストなどがあり、効率的なテレアポや行動管理、進捗管理などに欠かせません。SFAやCRMなどのツールを活用している企業も多いですが、スプレッドシートでも十分作成・運用可能です。

特にテレアポリストやターゲットリストを作成・管理し、順にアプローチしていくという場合には、シンプルなリストで良いので、スプレッドシートでも効率よく架電できるでしょう。

スプレッドシートのメリット

スプレッドシートは、営業のリスト管理に限らず、多くのシーンで使われているので、ツールよりも馴染みがあります。ツールに比べて、使い心地などにメリットがあります。営業のリスト管理で使う際のメリットをご紹介します。

無料で導入できる

SFAやCRMなどのツールを導入する場合、一部無料で利用できるツールもありますが、ほとんどのツールで1ユーザーあたりのコストがかかります。1ユーザー1万円以上のツールもあるので、コストを捻出できない企業にとってはツールでのリスト管理は難しいです。

スプレッドシートであれば、Googleアカウントさえあれば誰でも無料で利用することができます。導入費用・運用費用がゼロなので、コストが気になる企業にもマッチします。また、ツールを導入する前にリスト管理を試してみたいときにも、スプレッドシートならコストゼロで試験的に活用できます。

すぐに使い慣れることができる

一度はエクセルに触れたことがある人が多いのではないでしょうか?スプレッドシートは、複雑な操作がなく、エクセルに近い感覚でデータの入力・管理に取り組むことができます。リスト管理を新たに始めたとしても、チームメンバーが使い慣れやすいので、すぐにテレアポなどに活用できるでしょう。

ツールを導入する場合は、高度なデータ管理ができるものの、操作方法を覚えるところから始める必要があります。使い方が上手くなじまないと、導入しただけで定着しないかもしれません。

テンプレートを活用して効果的な管理ができる

スプレッドシートの機能として、豊富なテンプレートが用意されています。ゼロからシートを作成する必要がないので、ツールでなくてもリスト管理をすぐに始められます。

リスト管理に利用できるシートとしては、ガントチャートやプロジェクトのタイムライン、プロジェクトのトラッキングなどのテンプレートがあります。リストで管理したい項目や目的に合わせて、テンプレートを活用してみましょう。

チームでシートを共有できる

スプレッドシートで作成されたリストは、チームメンバーの閲覧・編集を許可すれば、いつでもどこでも共有することはできます。エクセルファイルだと同時編集はできませんが、スプレッドシートであればできるので、リスト作成・利用がスムーズです。

訪問先で確認したい場合でも、ノートパソコンやスマートフォンでアクセスでき、すばやく顧客情報を確認したり、最新の情報を入力・共有することができます。

リアルタイムで更新・保存される

スプレッドシートを編集すると、自動で更新・保存されます。エクセルやツールでリストを作成したものの、保存を忘れてしまって消えたといったトラブルが起きないので、保存ミス・保存忘れ防止にも効果的です。

スプレッドシートの欠点

スプレッドシートは、営業活動を記録するSFAや顧客情報を蓄積するCRMといったデータベースではありません。どうしてもスプレッドシートではできないこともあります。リスト管理におけるスプレッドシートの欠点もしっかりおさえておきましょう。

1対多の管理が難しい

スプレッドシートのデータ管理は、基本的には1対1になります。ある会社にアプローチしたとすると、担当者が複数いても、データ項目ひとつに対して担当者ひとりのデータ管理になります。

営業活動において、担当者がひとりとは限らず、1社あたり複数部署とコンタクトをとる、複数名の担当者に商談をする場面が多いので、スプレッドシートでは対応しきれないことも出てきます。

「過去に弊社の〇〇と話をさせていただきましたが…」「以前に〇〇さんに連絡させていただきまして…」といったような、過去のコンタクトに関連づけるアプローチをするためのデータを見つけられないおそれがあります。

複数商材を扱う場合も難しい

1社あたり複数のデータを管理する場面として、複数の商材をアプローチするときも想定されます。複数の担当者がいるときと同様に、スプレッドシートは1対複数のデータ管理を苦手としているので、リスト管理が難しくなります。

商材ごとにアクションや進捗を管理する必要がありますが、管理しきれずにフォローが遅れることもあるでしょう。複数の商材を扱っている企業には、スプレッドシートはあまり向いていないと言えます。

インバウンド営業にはツールが必要

ここまでアウトバウンド営業におけるスプレッドシート活用について解説しました。では、インバウンド営業でスプレッドシートでも使うことはできますが、ツールの方が最適でしょう。なぜツールでの管理が必要か見ていきましょう。

データベース化する必要がある

アウトバウンド営業でもリード情報の蓄積は必要ですが、インバウンド営業では問い合わせベースになるので、データベースに蓄積するのが望ましいです。スプレッドシートはシンプルなリスト管理は可能ですが、データベース化は難しく、ツールの導入が必要になるでしょう。

SFAやCRM、マーケティングオートメーションなどのツールを導入することで、一元的にリード情報を蓄積でき、リスト管理の効率化にもつながります。

商談管理はスプレッドシートですることは可能

インバウンド営業のリスト管理を、すべてスプレッドシートで行うことが難しいです。ただ、インバウンド営業で獲得した商談をリスト管理するのはスプレッドシートでもできるでしょう。

注意したいのは、商談につながらなかったリード情報の管理です。リード情報は類似顧客データを活用した広告配信、メルマガ配信の活用できる情報なので、管理しないと機会損失につながるおそれがあります。別途他の手段で管理する、スプレッドシートではなくツールでリスト管理を行うといった方法を検討しましょう。

まとめ

営業におけるリスト管理は、スプレッドシートでも十分に可能です。コストがかからない、使い慣れやすい、テンプレートを活用できるなどのメリットがあり、低コストでテレアポリストやターゲットリストを管理できます。ただし、1対複数のデータ管理は得意ではないので、複数の担当者にアプローチする際や複数の商材を扱っている場合は、管理が難しいでしょう。

インバウンド営業においては、リード情報のデータベース化が必要になるので、SFAやCRMなどのツール導入が最適です。スプレッドシートのメリットや欠点を理解して、営業のリスト管理にスプレッドシートを活用してみましょう。

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