テレアポでアポ質を向上させることには限界があるという話

アポイントの質を高めることは、受注率を高めることにつながります。テレアポでのヒアリングに力を入れ、アポイントの質を高めようと取り組んでいる企業も多いでしょう。しかし、テレアポでのアポの質の向上には限界があると考える場合もあります。

本記事では、テレアポでアポの質を高めるのが難しい理由や効果を得るための方法などをご紹介していきます。テレアポに注力している営業マンや企業の方は、ぜひチェックしてみてください。

テレアポのヒアリングだけでアポの質を向上するのは難しい

テレアポのヒアリングに力を入れるほどに、顧客について詳しく知ることができ、アポの質が向上するように感じるでしょう。営業代行会社社長の目線では、絶対に質が上がらないのではなく、限界があると捉えています。

テレアポは、多くの企業や営業代行会社が採用している営業手法です。営業手法の主流と言えますが、決して成功率が高いとは言い切れません。顧客が持つニーズや課題に合わなかったり、そもそもテレアポを断ったりしている場合も多く、100件テレアポして数件のアポという結果が一般的です。

そのため、テレアポで成果を求めるなら質よりも量と考えられています。例えば、テレアポの質にこだわって月に5件のテレアポをするAさんと、質よりも量を重視するBさんがいたら、Bさんの方がアポ率が高いというのが、テレアポの考え方です。量を考える必要があるので、テレアポの質向上だけでは、アポイントの質を上げるのは難しいと言えるでしょう。

テレアポの質向上による効果は一定ラインまで得られる

テレアポの質向上による効果は、まったく期待できないのではなく、限界があると捉えられています。一定ラインまではテレアポの質向上によって、アポイントの質を上げられます。アポイントの質を上げる具体的な方法を見ていきましょう。

反応の良い業界に絞ってテレアポする

扱う商材によっては、業界を絞らずに多業種に営業している企業が多いでしょう。業種ごとにアプローチすべきニーズがあったり、営業に必要な知識が求められたりするので、すべての業種で同じような成果を出すのは難しいです。

アポイントの質を高めようとするとき、業種別の受注率に注目してみましょう。受注率を見てみて、IT業界が高い、建築業界で低いなどの傾向が見えてくれば、自社はIT業界に強いということがわかります。IT業界に絞ってテレアポに取り組めば、質の高いアポを獲得できる可能性が高いです。

テレアポの時点で金額感を伝える

受注率が低いひとつの例ですが、商談の段階でコストに納得できず失注になるケースがあります。テレアポの段階では、商品・サービスに好意的だったのに金額・プラン説明でつまずくことが多い企業もあるでしょう。

テレアポの段階で金額感を伝えていないから商談で折り合いがつかないと考えることができます。原因がはっきりしているので、テレアポで金額感を伝えてしまえば、直前で失注し労力を無駄にすることがなくなります。

テレアポで金額を伝えて、「それなら今は大丈夫」と断られることもあるでしょう。機会損失をしたように思えますが、アポの質という面では、テレアポで確度の高い顧客を選別できていると捉えることも可能です。

アポの質が低い理由がわかるときは改善できる

業種ごとに受注率に差がある、金額・プランのすり合わせが上手くいかないといった状況は、あくまでひとつの事例です。共通するのは、アポの質が低い理由が明確になっていることで、問題を解決できれば、テレアポの質向上によってアポイントの質を上げることができます。

例えば、テレアポで伝える内容が機能を説明することに力を入れていたとします。営業をする上で、重要なのは商材を導入することによって顧客がどう変わるかであり、顧客も自社に利益があるのかを重視しています。機能売りでは魅力が伝わらないので、ベネフィットを売るようにテレアポを改善すれば、興味を持ってくれる顧客が増えるでしょう。案件化した場合、導入イメージが膨らんでいて、受注につながる可能性も高いです。

テレアポでニーズを深掘りするのが難しい理由

アポ率・受注率が低い原因がわかっている場合には、テレアポの質がアポの質向上につながる可能性があります。その他の要因においても、テレアポの質はアポの質につながるように感じますが、なぜ限界があるのでしょうか?テレアポでニーズを深掘りするのが難しい理由をご紹介します。

アウトバウンド営業の特性

テレアポなどのアウトバウンド営業は、営業する側から顧客にアプローチする手法です。営業する側が市場調査や企業調査などをもとにターゲットを選定し、自分のタイミングで営業をかけます。顧客の現状やタイミングによっては、ニーズが顕在化していない場合が多く、アプローチをした後にニーズを掘り起こす作業が必要になります。

一方で、インバウンド営業は顧客から企業への問い合わせを促す手法です。メールマガジンやオウンドメディアなどで商材の必要性を訴求することで、顧客からアプローチされます。既に商材に興味を持ち、ニーズを感じているので、受注までスムーズに進むことが多いです。

アウトバウンド営業の特性上、アプローチしてからニーズを掘り起こす必要があり、テレアポのヒアリングで、状況やニーズ、コストなどをすべて把握するのは難しいでしょう。テレアポはあくまで接点をつくる手法であり、アポイントを取ってからリードの質を高める関係づくりが行われます。

高度なヒアリングを求められる場合もある

テレアポの段階で、アポイントの質が高まるようなヒアリングをするには高度なスキルが必要になります。テレアポで獲得したアポイントは、商談におけるヒアリングで確度を高めるのが一般的ですが、テレアポの段階で商談でのヒアリングを実現しなくてはいけません。

スキルを持った人が多くいれば問題ありませんが、商談の場のようなヒアリングをするためには、フィールドセールスの担当者が行う必要があるでしょう。フィールドセールスにしかできない仕事もあり、リソースを確保できなかったり、モチベーションが下がったりすることが考えられるので、現実的な方法ではありません。

また、テレアポ段階でアポイントの質を高めようとすると、ヒアリングにかける時間が多くなり、テレアポの母数が減ります。結果的に、質は高いが商談件数が少なくなり、受注件数でつまずく可能性が高いです。

最低限の質を担保できているなら件数を伸ばすことにフォーカス

アウトバウンド営業の特性や高度なヒアリングスキルを求められるなど、テレアポで質だけにフォーカスすることには限界があるとわかるでしょう。アポイントの質が悪い原因がわかっている場合には、テレアポの改善が必要になり、最低限の質を実現できるはずです。

最低限の質を担保できたら、商談件数を伸ばすことにフォーカスするようにしましょう。多くの商談を獲得できれば売上の確保を期待できます。複数ある商談から可能性の高い商談を選ぶこともでき、獲得した後に質を見極めるのでも遅くはありません。

まとめ

テレアポでアポイントの質を高めることには、限界があります。テレアポ内容やターゲット選定などに問題点があるなら、テレアポを改善することでアポイントの質向上を期待できます。顧客に企業からアプローチするというアウトバウンド営業の特性や高度なスキルを求められることなどによって、テレアポでアポイントの質を高めるには高い壁を超えなくてはいけません。最低限の質を実現した上で、件数を伸ばすことにフォーカスするのがおすすめです。テレアポの質にこだわりすぎず、量にも注目して、テレアポに取り組みましょう。

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