潜在ニーズを掘り起こす営業のポイント!SPIN話法もマスターしよう
営業が成功する条件は、相手にとって自社の商品・サービスのニーズがあることです。ニーズがわかっていれば、ニーズを満たす提案をするなど、スムーズに商談を進められますが、ニーズが見えないときに営業を成功させるのは簡単ではありません。見えていないニーズを潜在ニーズと言い、掘り起こす必要があります。
本記事では、潜在ニーズを掘り起こす営業のポイントをご紹介します。具体的な手法としてSPIN話法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
業で汲み取りたい2つのニーズ
ニーズには、大きく分けて顕在ニーズと潜在ニーズの2種類があります。ニーズが見えているのか、見えていないのかで営業の仕方が変わってくるので、どのような課題や悩みがどちらのニーズに当てはまるのか、しっかり確認おきましょう。
顕在ニーズ
顕在ニーズとは、顧客が既にニーズを把握している状況のことを言います。課題や悩みを理解しているので、自社に合う商品・サービスなどを探しています。営業活動においては、顕在ニーズがあれば、サービス内容や価格などがニーズにマッチすれば、成約につながる可能性が高いです。
営業活動がしやすいように見えますが、課題や悩みを理解している分、競合企業が多くなる傾向があります。ニーズを満たした上でできるだけコストをおさえたいという思いもあり、価格競争になりやすいです。顕在ニーズがあるからといって、油断せずにニーズにマッチした営業活動が必要になります。
潜在ニーズ
潜在ニーズとは、顧客自身も自覚していないニーズです。例えば、「営業支援システムを導入したい」という顕在ニーズがあったとします。顕在ニーズだけでは、なぜ営業支援システムを導入したいのかがわかりません。何となく課題や悩みがある状態ですが、どの課題をいち早く解決すべきか、他にも課題があるかもしれないなどと、課題の把握や整理、優先順位があいまいな状態です。
潜在ニーズを顕在化できれば、ニーズにマッチした営業ができるようになります。「営業支援システムを導入したい」という顕在ニーズに対して、質問を行い、「営業活動を効率化したい」、「チームの営業力を強化したい」など掘り下げていけば、アプローチすべきニーズが見えてきます。
顧客が気づいていない「潜在ニーズ」が営業の鍵
ニーズのなかでも、顧客自身も気づいていない潜在ニーズは、成約につながる鍵となります。営業活動において、なぜ潜在ニーズが必要なのかを理解しておきましょう。
潜在ニーズには本当の欲求が隠れている
顕在ニーズの段階では、顧客の本当の欲求はまだ現れていません。わかりやすい例として、「痩せたい」という顕在ニーズで考えてみましょう。痩せたいという悩みのなかには、きれいに痩せたい、健康的に痩せたいなど、なぜ痩せたいのかといった欲求が隠れています。
きれいに痩せたいという顧客なら、ダイエットサプリや器具のなかでも、無理に痩せるのではなく、身体に気を遣いつつ痩せることがベストです。本当の悩みの解決を叶える商品・サービスを提案できれば、成約につながる可能性が高まります。
「なぜ?」への答えに潜在ニーズが現れる
顕在ニーズから潜在ニーズを見つけるには、「なぜ?」という質問が効果的です。既に自覚している顕在ニーズに「なぜ?」を重ねると、本当に解決したい課題や悩みが現れてきます。
「痩せたい」という顕在ニーズになぜを重ねていくと、「お腹周りをすっきりさせたい」「かっこよくなりたい」「モテたい」といったように悩みが見えてくるでしょう。この場合、モテたいが潜在ニーズであり、モテるための提案が必要になります。
潜在ニーズを掘り起こす営業のコツ
潜在ニーズは顧客自身も気づいていないので、普段通り対話していても顕在ニーズしか明らかにできないでしょう。潜在ニーズを掘り起こす2つのコツをご紹介するので、ぜひ実践してみましょう。
ヒアリングする前に事前準備を欠かさない
潜在ニーズの掘り起こすためにヒアリングをする前に、まず顧客について知ることが不可欠です。顧客の状況を知らずに営業をすると、一方的な売り込みになりやすく、顕在ニーズすら引き出すことができません。
相手の基本情報や行動情報などの把握といった事前準備で、どのような顕在ニーズを持っているか仮説を立てましょう。仮説を立てた上でヒアリングを行い、顕在ニーズを明らかにし、潜在ニーズへと掘り下げていくことが必要です。
効果的な質問でニーズを引き出す
潜在ニーズを引き出すためには、質問力が求められます。「あなたの潜在ニーズを何ですか」と聞いても当然求めるニーズは見えてきません。「なぜ?」という質問だけでも、具体的な課題や悩みは引き出しにくいので、よりピンポイントな質問が効果的です。
既にわかっている課題について、「いつ頃から発生しているのですか?」「現在の工数や時間、コストはどのような状況ですか?」「課題が発生してから何か変化はありましたか?」など具体的な質問をしましょう。コストや手間などのなかでも、より深刻な悩みが潜在ニーズとして浮かび上がってくるでしょう。
潜在ニーズを発見する「SPIN話法」をマスターしよう
潜在ニーズを引き出す手法として、効果的なのがSPIN話法です。4つの質問を頭文字を取った話法で、一つずつ質問をしていくことで、潜在ニーズを掘り起こせる可能性が高まります。SPIN話法の具体的な手法を見ていきましょう。
Situation Questions(状況質問)
SPIN話法のSの段階では、顧客の状況を明らかにします。いきなり問題提起するのではなく、状況を把握し次のステップへとつなげることが大切です。具体的な質問としては、「コストに対してどのように捉えていますか?」など具体的な状況を質問します。初めのステップなので、焦らずに簡単な質問から関係をつくっていくことも意識しましょう。
Problem Questions(問題質問)
問題質問では、状況質問を踏まえて、起きている問題を想定して顧客に投げかけます。「現在、高いと感じているようですが、具体的にどのくらいコストがかかっていますか?」といった質問を行いましょう。ここでは、一般的なコストや似た状況の事例などを活用して、回答を引き出すことが大切です。
Implication Questions(示唆質問)
示唆質問では、より問題を示唆する質問をしていきます。「〇〇円のコストがかかっているとのことでしたが、費用対効果が低くなっていませんか?」といったように、潜在ニーズにアプローチする質問を行います。ひとつの質問では、「それは問題ないです」などニーズが見えないこともあるので、問題質問から予想される課題に合わせて、いくつかの示唆質問をしていきましょう。
Need-payoff Questions(解決質問)
示唆質問で潜在ニーズが明らかになったら、解決質問で問題を解決する策を提案します。「コストの問題について、弊社の〇〇であれば解決可能です。導入をイメージしてどのような印象を持ちましたか」といった質問をし、解決イメージを持ってもらえれば営業が成功に近づきます。メリットだけでなく、顧客が得る利益や導入後のイメージを重視して、質問をすることが大切です。
まとめ
顧客ニーズには、顕在ニーズと潜在ニーズの2種類があります。顕在ニーズにマッチすればスムーズに成約につなげられますが、顧客自身も自覚していない潜在ニーズを持っている場合も多いです。
潜在ニーズを掘り起こすためには、事前に相手を知っておくこと、質問で掘り下げていくことが大切で、SPIN話法を活用すると、よりスムーズにニーズを掘り起こせるでしょう。事前準備とSPIN話法を実践し、潜在ニーズを掘り起こし、営業の成功を目指してくださいね。
・代表の経歴
大学卒業後、IT企業に入社し、飲食・小売店向けタブレット型POSレジのパッケージ・SaaSの提案営業、また、グループ会社にて、中小企業の経営者を対象に、自社開発CMS、BtoBビジネスマッチングサイトのアウトバウンド営業を担当させて頂きました。その後、IT企業に特化した人材紹介会社にて、外資系・日系IT企業を対象にエンジニア採用のコンサルティング営業を経験し、IT/WEB業界における無形商材の営業経験をいかして、2017年3月に株式会社カタセルを設立しました。
・LISKUL
大手企業とのアポ獲得なら「カタセル」!継続率87.5%の営業代行とは?
https://liskul.com/katasel-34173
・SalesZine
Sales Tech時代も「手紙」が最強の営業ツールなワケ
・SAIRU NOTE
セールスフォースも実践!大手企業とのアポイントを量産するCXO向け手紙施策のノウハウ詳細解説
https://sairu.co.jp/doernote/0160
◆実績
上場企業から数名規模のベンチャー/スタートアップ企業のご支援を通じて、大手・中堅企業のキーマンとの1000件以上の商談獲得の実績がございます。商材については、B2B SaaS、HR Tech、AIなどといった新規性の高いサービスから、システムの導入支援や業務改善、組織変革のコンサルティングなどといった大企業の大きな課題を解決するソリューションまで、一般的に、複雑で分かりにくいとされる無形商材の営業支援が中心となっております。月間の商談獲得件数については、営業マン1名でご訪問頂ける月間5件といったミニマムスタートから、月間1000通以上の手紙送付、商談獲得30件といった比較的大規模なアプローチまで、各企業様のご意向にお合わせしたボリュームで営業支援をさせて頂いております。弊社が獲得した商談経由の受注実績については、数百万円からLTVで考えると一千万円前後の高単価の商材を中心となっております。訪問から受注までのリードタイムは、商材によっても大きくことなりますが、平均的に3~6ヶ月で、早いものですと1週間前後で契約に繋がった事例から、長いものですと1年以上かけて契約に繋げるものまで幅広くなっております。受注率についても商材によって大きく異なり、受注率20%の事例もございますが、逆に数%の確率で大型商談を狙うものまで、商材の性質や単価、企業様の営業戦略によって大きく異なります。まとめますと、弊社は、ご依頼頂く企業様の規模は問わず、IT、マーケティング支援、コンサルティングなどの高単価の無形商材で、大手・中堅企業をターゲットにする営業支援を得意としております。