営業代行会社とフリーランスの営業代行の違いとは

自社の営業人材が不足しているときや即戦力で営業力を強化したいときに、営業代行会社を利用するケースが増えています。フリーランスの人材に依頼する場合もありますが、両者にどのような違いがあるのでしょうか？

本記事では、営業代行会社とフリーランスの営業代行の違いを解説します。それぞれのメリット・デメリットも解説するので、アウトソーシング先の検討に役立てましょう。

参考記事：個人事業主やフリーランスの営業代行を利用するメリットとおすすめサイトベスト３

営業代行会社とフリーランスの営業代行の違い

営業をアウトソーシングする際には、営業代行会社の利用が一般的でした。働き方の変化によって、職種に関わらずフリーランス人材が増え、フリーランスの営業代行もアウトソーシング先に選ばれるようになっています。どちらも営業スキル・ノウハウを持っていることは共通しています。

両者の大きな違いは、組織か個人かです。営業代行会社は企業であり、営業代行を実施するための人材がそろい、組織として運営しています。フリーランスは基本的に個人でサービスを提供しています。業務委託などで組織に属している場合もありますが、依頼に応じて個人単位で営業代行を行います。

フリーランスの営業代行に依頼するメリット

営業代行会社とフリーランスの営業代行の違いを理解したところで、まずフリーランスの営業代行からメリットを見ていきましょう。スキルやコストなどの観点からメリットをご紹介します。

良い意味で属人的

営業代行に関わらず、フリーランスに依頼するのは良い意味で属人的です。属人的という言葉は、個人のスキルに頼っている、組織内の人材のスキルにバラツキがあるというときに使われます。ネガティブなイメージがありますが、フリーランスは個人でサービスを提供しているので、スキルの高いフリーランスであるほど、高品質なサービスを提供してもらえるでしょう。

クラウドソーシングなどのプラットフォームには、多くのフリーランスが登録しており、評価や実績を確認できます。スキルを持った人材を見つけられるので、属人的ながら成果を期待できるでしょう。

依頼コストをおさえられる

営業代行会社に依頼するよりも、フリーランスの営業代行の方がコストが低くなる場合もあります。フリーランスがそれぞれ、サービスに対する価格を決めているので、少ない予算でもマッチすれば、少ないコストでも依頼できるでしょう。価格交渉をしやすく、折り合いがつけば、当初の予定よりもコストをおさえられるかもしれません。

ただ、評価・実績のあるフリーランスは、他のフリーランスよりも価格が高くなります。さらに、営業代行会社市場はレッドオーシャン状態であり、価格競争で下がるところまで下がっていると言います。依頼するフリーランスや営業代行会社によっては、依頼コストのメリットを得られないこともあるでしょう。

ニーズに応えてくれる

営業代行会社は、明確なサービス内容が決められていること多いです。サービスの範囲内でしか依頼できませんが、フリーランスを依頼に対して利益を検討します。要望に応えられる範囲で柔軟に対応してもらえるのがフリーランスの魅力です。

営業代行会社にはないサービスでも、フリーランスの方が独自に提供していることもあります。ニーズにぴったり合った代行サービスを利用したいなら、営業代行会社よりもフリーランスの方が優れているでしょう。

フリーランスの営業代行に依頼する上で気をつけたいデメリット

フリーランスの営業代行は、高度なスキルを持っていたり、柔軟性があったりするなど、求める成果を期待できます。ただし、すべてのフリーランスが良質なサービスを提供しているとは限りません。フリーランスに依頼する際に気をつけたいデメリットをしっかりおさえておきましょう。

リソースを確保できない

安定的にサービスを提供してもらいたいと考えたときに、フリーランスへの外注はリソースに左右されてしまいます。フリーランスによっては、複数の案件を抱えているので、ひとつの案件に割けるリソースが限られてしまいます。

今月はフル稼働できても、来月はリソースが埋まっていることも考えられ、体制を維持するなら新たな人材を見つける必要があります。スキルが高く業務量を増やしたいというときにも、リソースがネックになりがちなので、安定性の面でデメリットがあります。

最適な人材がなかなか見つからない

副業を解禁する企業が増えたり、新しい働き方に注目が集まったりしたことで、フリーランスは増加しています。気軽に始められるようになっているので、営業代行に関わらずフリーランスごとに力の差があり、仕事に対する姿勢にも違いがあります。

求めるサービスを提供できる人材を見つけてもコストが高い、コストは満たしていたがクオリティが低いなど、最適な人材を見つけるのは難しいです。なかには、納期を守らない方、依頼内容の上手く伝わらない方もいるので、コストが無駄になるおそれもあります。質の高いサービスを提供する人材に出会うためにも、紹介してもらうのが最適な方法と言えるでしょう。

営業代行会社に依頼するメリット・デメリット

フリーランスの営業代行に依頼するのと比較すると、営業代行会社ならではのメリットがあります。デメリットもあるので、メリットと合わせて理解し、依頼の検討に役立てましょう。

【メリット】リソースが豊富

営業代行会社は、個人でサービスを提供しているフリーランスに比べて、豊富なリソースを持っています。リソースを確保しにくいフリーランスには依頼しにくいプロジェクトでも、営業代行会社ならばリソースを活かして依頼可能です。結果が出てより多くの依頼をしたい場合にも応えてくれるでしょう。

【メリット】組織としてのノウハウ、強みがある

営業代行会社には、フリーランスにはない組織としてのノウハウ・強みがあります。競合他社との競争を勝ち抜くための差別化や独自のノウハウ、販路など、より質の高いサービスの提供を期待できます。トライアンドエラーを繰り返して、成長している営業代行会社はその傾向が強く、貴重な営業力となるでしょう。

ただし、営業代行会社によっては特筆すべきサービスをない場合もあります。その場合は、フリーランスの営業代行と比較して、最適な方に依頼しましょう。

【デメリット】柔軟性に欠ける

営業代行会社には、組織としてのメリットがあるものの、組織である分柔軟性には欠けます。サービス内容や仕組みが定まっているので、その範囲を超えた依頼については、できないものややらないものが出てきます。

必ずしも要求に応えてくれるとは限らず、柔軟性を求める場合にはフリーランスの営業代行が選ぶのが良いでしょう。

【デメリット】人材のスキルに差があり安定性に欠ける

営業代行会社を利用する際、組織として安定的なサービスを期待できると思いがちです。仕組みがしっかりできている営業代行会社を除いて、組織であってもアポインターや営業マンごとにスキルに差があります。

スキルだけでなく、経験にも差が出る場合もあり、Aさんは質の高いアポイントを獲得してくれる、Bさんはアポの質が高くないなど、安定性に欠けるのがデメリットです。

まとめ

営業代行会社とフリーランスの営業代行の違いは、組織か個人かです。フリーランスに依頼するメリットには、良い意味で属人的であることや依頼コストをおさえられること、柔軟性があることがあります。デメリットとして、リソースの確保や人材の発見がむずかしいことには注意が必要です。

一方、営業代行会社に依頼するメリットは豊富なリソース、組織としての強み、デメリットは柔軟性や安定性に欠けることなどがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解して、どちらを利用するか十分に検討しましょう。