営業ロールプレイングとは?目的やメリットと進め方の方法
Contents
営業ロールプレイングとは?目的やメリットと進め方の方法
営業スキル・接客スキルを向上する方法として、研修など取り入れられている営業ロールプレイング。営業ロールプレイングを行うことで、実践に近い経験を積むことができ、実際の営業に生きるスキル・経験を得られます。
本記事では、営業ロールプレイングについて、実施する目的やメリット、下準備、進め方、注意点などをご紹介します。これから営業ロールプレイングを取り入れようとしている企業だけでなく、営業ロールプレイングの成果が実感できていない企業の担当者はぜひ参考にしてみてくださいね。
営業ロールプレイングとは?
ロールプレイングには、役割演技と言い換えることができ、シチュエーションを想定して役割を決めて演じることを言います。営業ロールプレイングは、営業の場面を想定したロールプレイングです。
売り込む商品・サービスがあり、営業マン役と顧客役にわかれて演じることで、疑似体験で営業スキル・接客スキルを身に付けることができます。営業パーソンの教育や研修などの場面で取り組まれることが多いです。
営業ロールプレイングを行う目的
営業ロールプレイングは、営業スキルや接客スキルの向上を目的としています。営業は、商品・サービスの良さを説明するだけでは売ることは難しく、顧客に合わせたコミュニケーションや成約につなげる営業スキルが求められます。
営業経験の多い人材はともかく、経験の浅い人材であれば、営業スキル・接客スキルが不足していることも多いでしょう。そこで、営業ロールプレイングによって、実践練習を繰り返し、営業力を付けることで、実際の商談で商品・サービスを売り込めるようになります。
新人の営業パーソンであれば、一人で商談に行く機会はそう多くないでしょう。実際の商談に向けて、営業ロールプレイングで練習しておけば、本番でも使えるスキル・知識を身に付けられます。
営業ロールプレイングによって、営業パーソンそれぞれの営業力を上げ、企業全体の営業力を高めることで、売上アップ・業績アップを実現できるでしょう。
営業ロールプレイングを行うメリット
次に営業ロールプレイングを行うメリットをご紹介します。商談の場を疑似体験することには、多くのメリットがあり、営業力強化に効果的です。実践経験・営業ノウハウの習得・課題の発見・成功体験といった4つのメリットをそれぞれ詳しく見ていきましょう。
本番に近い実践経験を積むことができる
営業ロールプレイングは、商談本番を想定して、実践経験を積むことができます。商品・サービスを売り込むためのトークや接客に慣れることができるので、商談をスムーズに進められるようになるでしょう。
説得力をつけるためにもメリットがあります。営業ロールプレイングに取り組んでみると、上手く伝わらない、売り込めないなど、成約までどのように説得するかつまづく場面が現れます。言葉の使い方や流れなどを試行錯誤することで、どうすれば説得できるかがわかり、トークスキルもついていきます。
また営業ロールプレイングはメンタル面も鍛えてくれます。営業経験の浅い人材であれば、商談という場や相手に緊張してしまうこともあるでしょう。緊張をゼロにするのは難しいですが、営業ロールプレイングで実践しておくと、商談や人前で話すことに慣れ、メンタルを乱さず本番でも力を発揮することができます。
個人の課題が明確になる
営業ロールプレイングは、顧客役や第三者から意見をもらうことができるので、個人の課題が明確になります。一人で営業をしている人は、他者から指摘してもらう機会が少なく、改善点に気づかぬまま営業を続けてしまうこともあります。
なぜ成果がでないのかを知り、課題の改善に取り組むきっかけになります。課題を踏まえて、営業ロールプレイングを繰り返し改善を続ければ、実際の商談でも成約につなげられるでしょう。
成功体験を得られる
営業ロールプレイングは疑似的な商談ですが、はじめから成約までたどりつくことで成功体験を得られます。新人の営業パーソンにとっては、大きな自信になり、自信を持って実際の商談に望むことができます。商談のステップごとに上手く伝えられたこと、イレギュラーに対応できたことなども自信として残ります。
自信を活かすためには、第三者のサポートも必要です。良かったところをしっかり褒めることで、成功体験が刻まれ、自分の強みの理解にもつながります。
営業ノウハウを共有できる
営業ロールプレイングを行うことももちろんですが、他の人の営業ロールプレイングを見るのも学びになります。営業の進め方や言葉の選び方、コミュニケーションなど、他の人の営業ノウハウを共有して、スキル向上に活かせます。
多くのメンバーを集めることができれば、全体の営業力強化を実現できるでしょう。新人教育や研修だけでなく、勉強会として営業ロールプレイングを実践するのも方法のひとつです。
効果的な営業ロールプレイングをするための下準備
営業ロールプレイングは、営業パーソンの育成に多くのメリットがあります。ただ営業ロールプレイングをすれば必ず営業スキル・接客スキルを得られるわけではありません。効果的な営業ロールプレイングをするためには、下準備が不可欠です。目的や設定などを細かく設定し、より具体的なシチュエーションを準備しましょう。
目的・課題ははっきりさせる
大前提として、なぜ営業ロールプレイングをするのか目的ははっきりさせましょう。目的があいまいでルーティンワークとして実施してしまうと、何を意識して取り組めばよいかわからず、満足できる効果を期待できないでしょう。
営業スキル・接客スキルの向上という大きな目的はもちろんですが、営業における問題点や課題を明確に洗い出すことが大切です。ゴールがはっきりすることで、そこまでの取り組みだけでなく、ゴールに対して結果がどうだったかフィードバックもしやすくなります。
場面を具体的に設定する
どのような場面での商談かも具体的に設定しましょう。アポ取り後はじめての訪問なのか、何度か訪問した後のクロージング段階なのかによって、アプローチをするのか・最後の一押しをするのか商談の進め方が変わるはずです。
顧客の条件を決めておく
場面と合わせて、顧客の条件を細かく設定します。年齢・性別・性格・役職といった基本情報だけでなく、予算や競合の検討状況、課題、どれほど商品知識を持っているかなど、できるだけ具体的に設定しましょう。顧客に合わせた準備と実践ができるので、実際の商談の準備から実践までを練習できます。
また顧客の条件を決めておくと、役づくりがしやすくなります。営業マン側と同じく、顧客役もなりきることが大切です。細かい条件に合わせて、口調や会話のリズムを表現できれば、効果的な営業ロールプレイングを実現できます。
営業ロールプレイングの種類
営業ロールプレイングと一口に言っても、どのような場面を想定するのかなどによって、いくつかの種類があります。実施する営業ロールプレイングの種類でメリットが異なるので、自社の課題に合った営業ロールプレイングに取り組みましょう。
ケースロールプレイング
ケースロールプレイングは、商談の一連の流れではなく、特定の場面を指定したロールプレイングです。特定の場面での対応の仕方を学ぶことができるので、営業プロセスの苦手を解消することができます。例えば、アプローチにが上手くいかず成約につながらないという課題があれば、アプローチにスポットを当ててロールプレイングを行いましょう。
また特定の場面のみをロールプレイングするので、短時間で実施できるのもメリットです。必要なスキル・知識を最速で身に付け、商談に活かすことができます。
リアルロールプレイング
リアルロールプレイングは、実際に起きていることを題材にしたロールプレイング。自社の商品・サービスが思うように売れないなど実際の状況を想定してロールプレイングを行い、営業スキルを身に付けるとともに、実際の問題解決にも役立ちます。問題をじっくり考えるために、ケースロールプレイングよりもしっかりと時間を確保して実施しましょう。
グループロールプレイング
グループロールプレイングは、営業役・顧客役・第三者などの役割をグループで全員経験する手法です。営業役として営業スキル・接客スキルを磨くだけでなく、顧客役・第三者目線で営業を学ぶことができます。他の人の営業手法を参考にしたり、刺激を受けて対応を思いついたりするなど、視点を変えて営業力強化に取り組めます。
モデリングロールプレイング
代表者がロールプレイングを実施し、その様子から営業スキル・接客スキルを学ぶ手法です。営業ノウハウやフィードバックを全体で共有でき、複数の人材の営業力を高められます。ただ見るよりも実践することが大切なので、モデリングロールプレイングの多用は避けましょう。実践型のロールプレイングとバランスよく、教育に取り入れることが大切です。
営業ロールプレイングの進め方
それでは、営業ロールプレイングの進め方を見ていきましょう。一般的な流れは、場面・顧客設定の共有、ロールプレイングの実践、フィードバックです。ステップごとにポイントを解説していきます。
場面・顧客設定の共有
ロールプレイングを実践する前に、あらかじめ設定した場面・顧客条件を共有しましょう。あいまいな共有ではなく、しっかりと細かい条件まで確認をします。実際の商談においても、場面・顧客の状況があり、それに合わせて商品・サービスをアピールしていきます。
場面・顧客設定を十分に共有できていないと、ロールプレイングの目的がぼやけ、効果を期待できません。営業ロールプレイングの土台として、営業役・顧客役・見る側でどのような状況を想定しているか、しっかり共有・準備しましょう。
ロールプレイングの実践
場面・顧客設定に合わせて、ロールプレイングの実践に移ります。ロールプレイングの途中で指摘をする方法と最初から最後までやって総評する方法があります。
その都度指摘する方法は、ポイントポイントで改善点がわかるので、課題を把握しやすいです。最初から最後まで実践する方法については、営業プロセスを流れで実践でき、より実際の商談に近いロールプレイングができます。
フィードバック
ロールプレイング終了後は、必ずフィードバックを行います。どこがよかったのか、どこを改善するべきかを伝えることで、自分の強み・弱みを理解できます。繰り返しロールプレイングに取り組む場合は、改善点を反映して望むことができ、営業スキル・接客スキルを磨けます。営業ロールプレイングの様子を録音・録画で記録しておけば、自分の商談を客観的に見ることもできます。
効果的なフィードバックをするためには、評価シートの準備がおすすめです。評価項目や段階評価を決めておくと、営業ロールプレイングを見ながら、適切な評価ができ、フィードバックに活かせます。
営業ロールプレイングを実施する上での注意点
営業ロールプレイングを効果的な実践にするためには、いくつかの注意点があります。営業ロールプレイングの準備や進め方が適切でも、取り組み方やフィードバックの仕方次第では、効果が薄れてしまうでしょう。3つの注意点を紹介していきます。
ルーティンワークにならないように場面設定を明確に
営業ロールプレイングをすることが目的になり、ルーティンワークにならないように注意が必要です。あいまいな場面・顧客設定で取り組んでも、本当に役立つスキルは身に付けられないでしょう。ひとつひとつの営業ロールプレイングに対して、場面・顧客設定を十分に検討し取り組むことが、効果的な営業ロールプレイングの条件です。
照れがあると効果的な実践にならない
社内のメンバーで役割分担してロールプレイングをするため、見られる恥ずかしさがあり、照れてしまうこともあるでしょう。ただ照れがあって本気で取り組まなかったり、馴れ合いになったりすると、本番を想定した効果的な実践になりません。
本当の商談を想定して、照れを捨てて役になりきる必要があります。設定を理解した本気のやり取りがあってこその営業ロールプレイングです。例えば上司が顧客役になるなど、気を引き締めて取り組める環境をつくって取り組むとよいでしょう。
フィードバックは簡潔に
フィードバックは、長くなりすぎず、要点を簡潔に伝えましょう。フィードバックが長くなると、要点があいまいになるだけでなく、改善点が多く出すぎて何から取り組んでいいか混乱する可能性もあります。
また指摘や改善点だけを伝えるのもNGです。営業の自信を失ってしまい、営業ロールプレイングが逆効果になってしまいます。良かったところもしっかり伝え、自信を持つべきポイントと改善点をバランスよくフィードバックしましょう。
まとめ
営業ロールプレイングは、場面・顧客を設定し、商談を演じることで、営業スキル・接客スキルを磨くことができます。課題の把握や成功体験、営業ノウハウの共有などのメリットもあります。
営業ロールプレイングを実施する際は、場面・顧客設定の共有、実践、フィードバックの流れが一般的です。営業ロールプレイングの種類や注意点も参考にしつつ、営業力強化のためにぜひ実践してみましょう。
・代表の経歴
大学卒業後、IT企業に入社し、飲食・小売店向けタブレット型POSレジのパッケージ・SaaSの提案営業、また、グループ会社にて、中小企業の経営者を対象に、自社開発CMS、BtoBビジネスマッチングサイトのアウトバウンド営業を担当させて頂きました。その後、IT企業に特化した人材紹介会社にて、外資系・日系IT企業を対象にエンジニア採用のコンサルティング営業を経験し、IT/WEB業界における無形商材の営業経験をいかして、2017年3月に株式会社カタセルを設立しました。
・LISKUL
大手企業とのアポ獲得なら「カタセル」!継続率87.5%の営業代行とは?
https://liskul.com/katasel-34173
・SalesZine
Sales Tech時代も「手紙」が最強の営業ツールなワケ
・SAIRU NOTE
セールスフォースも実践!大手企業とのアポイントを量産するCXO向け手紙施策のノウハウ詳細解説
https://sairu.co.jp/doernote/0160
◆実績
上場企業から数名規模のベンチャー/スタートアップ企業のご支援を通じて、大手・中堅企業のキーマンとの1000件以上の商談獲得の実績がございます。商材については、B2B SaaS、HR Tech、AIなどといった新規性の高いサービスから、システムの導入支援や業務改善、組織変革のコンサルティングなどといった大企業の大きな課題を解決するソリューションまで、一般的に、複雑で分かりにくいとされる無形商材の営業支援が中心となっております。月間の商談獲得件数については、営業マン1名でご訪問頂ける月間5件といったミニマムスタートから、月間1000通以上の手紙送付、商談獲得30件といった比較的大規模なアプローチまで、各企業様のご意向にお合わせしたボリュームで営業支援をさせて頂いております。弊社が獲得した商談経由の受注実績については、数百万円からLTVで考えると一千万円前後の高単価の商材を中心となっております。訪問から受注までのリードタイムは、商材によっても大きくことなりますが、平均的に3~6ヶ月で、早いものですと1週間前後で契約に繋がった事例から、長いものですと1年以上かけて契約に繋げるものまで幅広くなっております。受注率についても商材によって大きく異なり、受注率20%の事例もございますが、逆に数%の確率で大型商談を狙うものまで、商材の性質や単価、企業様の営業戦略によって大きく異なります。まとめますと、弊社は、ご依頼頂く企業様の規模は問わず、IT、マーケティング支援、コンサルティングなどの高単価の無形商材で、大手・中堅企業をターゲットにする営業支援を得意としております。