営業で使える心理学10選「営業に自信の無い方に武器を授ける」

営業で使える心理学とは

他の営業に比べ、結果にコミットしているだけでなく、圧倒的な成果を叩き出している最強の営業は、どのようなメソッドを持っているのか。

そのメソッドとは、ズバリ心理学です!

心理学は知っているとういうだけになってしまい、使えないという事が往々にして多いですが、最強の営業と呼ばれる人たちは、心理学を武器として使っています。

なぜ心理学がそれほど、営業という職業に対して強い力を与えるのか。

それは、心理学は人間の心を理解する学問であり、営業は人間が商品を決定するという心を動かす行為だからです。

事実、私の知り合いの素晴らしい営業マンたちは、営業スタイルやアプローチの仕方、考え方などの違いはありますが、心理学をしっかりと理解し、自分のものとして使いこなしていました。

そういった心理学を意識的に学び、営業に取り入れた人だけでなく、
以下のような人たちも知らず知らずのうちに心理学を取り入れていました。
✅生まれ育った環境から、人の心理を読み、心を掴むのが上手い人
✅苦労や失敗の中で、心理学が使えると気づき、実践した人
✅幼少期から人の気持ちを掴み、懐に飛び込むのが上手い人

そしてこうした心理学を自分のものとして使いこなせている人は、共通して以下のような影響や印象を営業としてお客様に与えていました。
✅単に営業を受けているという感覚から、コミュニケーションを心地よく取れていると感じる
✅何かを売られているとは感じられず、寄り添って課題を解決しようとしてくれていると感じる
✅ともすれば話の中心は営業になりがちなのに、お客様自信がたくさん話しをしている

つまり、営業が心理学を取り入れることで、お客様により安心感を与え、そして営業(sales)という名前から伴走者(companion)に変わるのです。

その結果、お客様は自ら課題を解決するためには、この寄り添ってくれている人が話している解決策を「採用したい、採用する必要がある」という気持ちが生まれます。
これらは従来型の営業関連の本に当たり前に書いてあることですし、当たり前のように思うかもしれません。しかし、多くの営業やセールスと呼ばれる人は知ってはいても、実践し成功させることができていません。

そこで当記事では、営業として一流を目指すビジネスパーソン、さらにはマーケティング担当者として顧客インサイトをより掴みたいと考えているビジネスマンのために、明日から使える心理学を10個ご紹介します。

さあ、明日からあなたも最強営業マンです!

営業で使える心理学10選目次

1.価値基準(クライテリア)
2.LABプロファイル(影響言語)
3.メタアウトカム
4.ラポールテクニック
5.傾聴
6.フレーミング
7.ポジション・チェンジ
8. ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)
9 . フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理)
10. ミラーリング

1.価値基準(クライテリア)

価値基準とは、「購買欲求・購入判断」に影響を与える心理の基準のこと。

素晴らしい営業ほど、「なぜお客様が商品やサービスに興味を持ったか」「望む結果や解決したい問題」の裏にある価値基準(大切にしている価値観)を明確にします。そして、「なぜ、商品やサービスが、お客様の価値基準を満たせるのか?」を伝えます。

この価値基準を心理学NLPでは、「クライテリア」といいます。

価値基準とは、ものごとの良し悪しを判断する自分なりの基準になり、すべての行動、判断、決断は、心から満たしたいと思っている価値基準を満たすためになされます。
そして価値基準は、心の深い部分にある強い感情につながっているため、お客様の心を動かす大きなポイントになります。

また、仕事、人間関係、お金、健康など、人生のあらゆる面で、それぞれに対する価値基準を持っているもの特徴です。

そして、心理学NLPでは価値基準について、以下のように教えてくれます。

「自分にとって何が大事で、何が大事ではないか」の判断基準になり、
「行動の良し悪し、適切か不適切か」を見極め、
「物事を決断する」ための前提であり、
「行動を起こすモチベーション」につながっている。
つまり、商品やサービスの購買欲求や購入判断にダイレクトに影響を与えています。

そのため、トップ営業ほど、お客様が複数持っている価値基準の中で、特に重要な価値基準を見極め、そこに働きかけます。

優先度の高い価値基準ほど、心の深い部分にある強い感情につながっているため、お客様の「購買欲求」「購入判断」に影響を与えます。

2.LABプロファイル(影響言語)

言葉だけで人に影響を与え、説得する言葉のスキル。
それがLABプロファイルです。

素晴らしい営業マンは、お客様の思考パターンに合わせた、心に響き、突き刺さる言葉を選択しています。その結果、言葉だけで心を動かす影響を与え、「採用したい、採用する必要がある」という気持ちをつくりだします

これを可能にする秀逸な言葉のスキルが、「LABプロファイル」です。

LABプロファイルとは、言語学から生まれ、心理学NLPで磨かれ、さらに進化した言葉のスキルです。人の思考パターンを14のカテゴリ、37パターンに分け、仕事やビジネス、営業、人間関係など、人生や日常で、相手に伝わる影響力の高い言葉(影響言語)を使えるようにしたものです。

例えば、お客様が使う言葉から、ある特定の状況において、相手がどのようにモチベーションを高め、情報を処理し、決断を下し、行動を起こすのかが、分かるようになります。

人は自分の思考パターンに合った言葉は理解しやすく、心に響きやすい傾向があります。その一方で、思考パターンに合わない言葉に対して、理解にし難い傾向があります。ひどいときは頭の中に「?」が浮かぶほどです。

ここにLABプロファイルが効果的な理由があります。
お客様とのコミュニケーションを円滑にし、購買欲求を高められるようになります。

LABプロファイルを営業で使うことで、お客様に対するあなたのメッセージは、以下を可能にする磨きのかかったものになります。

心を掴み、動かす
理解しやすく、受け取りやすい
ストレスなく同意できる
価値基準を満たす
心理状態、思考パターンにマッチしている
モチベーションや欲求を高める
安心や信頼を生みだす
アクションを起こす動機づけ
これらを可能にするLABプロファイルの中では、心理学で教えていただく、以下の考えについても触れています。

「人は痛みを避けて、快楽を得る」

この行動原理を営業に置き換えてみましょう。
例えば、運動目的で、スポーツクラブへの入会を検討しているお客様に、次のように質問したとします。

「運動することは、どうして大切なのですか?」

その答えがとして、以下に2パターンあげてみます。

:「もっと楽しく、元気に働き続ける」ためには、体力と体調管理が大切だから。
:最近、体力も落ち、体調も良くないので、「このままではまずい」と思って。
上記の答えを見ると、

①は、「もっと楽しく、元気に働き続ける」ために運動する。という目的に向けた思考パターンがあります。これを【目的思考型】といいます。

②は、「このままではまずい」から運動する。という問題やリスクの回避に向けた思考パターンがあります。これを【問題回避型】といいます。

このように、お客様の思考パターンが見えたら、そこに合わせた言葉を使います。

例えば

【目的思考型のお客様に対して】

「目的や目標を達成する、得る、手にする」などへ意識が向き、やる気が高まる傾向があります。そこで以下のように話すことができます。

「週に2、3回、30分の水中ウォーキングをしたら、体力や集中力が高まり、仕事のパフォーマンスも上がりますよ。」など

目的志向型が好む、言葉を使い、メッセージを発信します。

そして、

【問題回避型のお客様に対して】

「問題を解決する、避ける、回避する」などへ意識が向き、やる気が高まる傾向があります。そこで以下のように話すことができます。

「週に2、3回、30分の水中ウォーキングをするだけで、体力低下を防ぎ、体調不良の改善になりますよ。」など

問題回避型が好む、言葉を使い、メッセージを発信します。

上記でご紹介した「目的思考型」「問題回避型」は、LABプロファイルの中にある14カテゴリの中の1つになります。

つまり、LABプロファイルには、他にも営業で使える13のパターンがあります。以下の記事ですべてご紹介していますので、合わせてご覧ください。

言葉で「モチベーション」に影響を与える
【出典・参照元】

LABプロファイル公式サイト「言葉で人を動かすNLP」

3.メタアウトカム

お客様の本当の欲求を見極め、アプローチしましょう。
トップ営業ほど、本当の欲求を見極め、アプローチしています。
それが、売り込まずに売れる状態を作ることに繋がります。

本当の欲求とは、お客様がそれを「満たす/得る」ために、行動せずにはいられないもので、心の深い部分の強い感情に紐づいています。

ここでいう本当の欲求を、心理学NLPでは、「メタアウトカム」といいます。

メタアウトカムとは、特定の行動や感情の裏(先)にある、「本当の目的」のことです。人が「達成したい目標」や「解決したい問題」に向けて行動を起こす時、その裏(先)には、「肯定的な本当の目的」があるというものです。

つまり、上記でお伝えした「本当の欲求」とも言えます。
そして、あなたの商品やサービスが「本当の欲求」満たせるものであると伝えることで、お客様の中に「ぜひ使いたい、採用したい、採用する必要がある」という気持ちが生まれます。

つまり、「売り込まずに売れる」状態を作ることができるのです。

メタアウトカムについて、少し分かりやすい例をあげると、

子供のイタズラは、親の注目を集めるためだったり、
煙草を吸うのは、激務の中で、唯一の息抜きになっていたり、
病気になることで、親からの注目や愛を感じることができたり、
など

このように、表面的な行動の目的を掘り下げることで、本当の欲求を明確にできます。

そのため、常にお客様の立場に立ってヒヤリングをし、本当の欲求を見極めることがポイントと言えます。私が出会ってきたトップ営業たちを例に上げると、「本当の欲求」を把握するまで、プレゼンテーションや商品説明に入らなかったほど、結果に違いをもたらすものと言えます。

4.ラポールテクニック

お客様の心理状態に合わせたコミュニケーションを行ないましょう。
トップ営業ほど、お客様の心理状態に合わせたコミュニケーションを徹底しています。その結果、短時間でお客様と打ち解け、深い信頼を築いています。

このような信頼関係を短時間で築くための方法が、心理学NLPの「ラポールテクニック」です。

ラポールとは「信頼関係」を指し、お客様と自分の心理状態を調和(マッチ)させることで生まれます。この時、お互いに親近感、好感、共感、安心感を感じ、コミュニケーションを円滑にしてくれます。逆に心理状態が調和(マッチ)していないと、お互いに違和感、不信感、不快などが生まれ、営業の言葉はお客様に届きにくくなります。

また、人は信頼する人の言葉を好意的に受け入れる傾向があるため、「ラポールテクニック」を使い、営業に取り入れることで、以下のようなメリットがあります。

成約率アップ
購買単価UP
購入頻度UP(リピート頻度)
紹介数の増加
口コミ数の増加
お客様からの信頼度の向上
相見積もり率の低下
提案が受け入れられやすい
クレームが減る
さらに、定期的な接触を通してお客様との関係を深めることで、「あなたから買いたい」「あなたの言葉だから信頼する」「あなたに出会えてよかった」という声につながります。

つまり、選ばれる営業になっていけるということです。
トップ営業ほど、徹底してこのようなコミュニケーションを行ないます。

それではます、ラポールテクニックのポイントと実践法をご紹介します。

【ラポールテクニックのポイント】

人の心理状態は、無意識に姿勢、仕草、表情、言葉、話し方、話すスピード、声、呼吸などに現れます。これらをお客様似合わせるのがポイントになります。

【ラポールテクニックの実践】

※まずは以下をお客様に合わせましょう。

姿勢、仕草、ジェスチャー、相槌、頷き
話し方、話すスピード、話のリズム
声の大きさ、トーン、テンポ、抑揚
使う言葉
呼吸
など

この他にも、お客様と出身地や趣味、経験などで、共通項がある場合は、それを伝えることで、お互いに共感し合い、ラポールを深めやすくなります。

さらに、1-1でご紹介した、「お客様の価値基準」を大切にして、価値観に沿ったコミュニケーションを取ることも深い信頼につながります。

「この営業は私のことを大切にしてくれている、分かってくれている、認めてくれている」というような承認欲求を満たすことができるためです。

心理学NLPの「ラポールテクニック」に関して、詳細やより具体的な活用法は、以下の記事にまとめています。合わせてご覧ください。

ラポール形成の決定版!プロが教える信頼関係を生み出す秘訣
評価を高める聴き方の最強スキル!バックトラッキングとは
【誤解に注意!】プロが教えるNLPのミラーリングの秘訣とは?
即理解!人間関係に必要なペーシングの基本と3つの応用スキルとは

5.傾聴

良い聞き手として、お客様の心をがっちり掴みましょう。
トップ営業ほど、人一倍、お客様に理解、共感しています。

話しやすくなる質問を使い、真剣に耳を傾け、聞き役に徹した結果、お客様は自ら「自己開示」して下さり、営業に心を開き、信頼を寄せてくれるようになります。

このようなコミュニケーションスキルを「傾聴」といいます。

傾聴とは、元々はカウンセリングの技法で、クライアントの言葉と心に耳を傾けるコミュニケーションスキルです。

傾聴が効果的なのは、人は自己開示した相手に心を開く傾向があるためです。自己開示した話が、お客様にとって「大切な話」「他者には言いにくい話」「恥ずかしい話」「コンプレックス」などであるほど、深い部分から、心をぱっかりと開きます。

このような状態において、お客様は営業を信頼しているため、営業の言葉や提案が届きやすくなります。

自己開示の話をまとめると、以下のような話を聴くことが効果的です。

価値基準に触れる大切な話
人には話しにくいこと(自分のコンプレックスや辛い現状)
気のおける一部の人にしか話していないこと
誰にも話したことのないこと
そして他にも、

お客様の欲求や願望、悩みや問題
達成したいけど達成できていないこと
解決したいのに解決できていない問題
現状に対する思いや感情
など

こうすることで、お客様を理解し、お客様にとってベストな提案をしやすくなります。

傾聴に関しては、以下の記事で詳しくご紹介していますので、合わせてご覧ください。

傾聴とは最高の人間関係を築く鍵/「傾聴を身につける」3つのステップ
仕事、ビジネス、人間関係で効果を発揮!『傾聴力』を高める6つの質問
ただし、この時とても重要なことがあります。
傾聴には適切な質問が必要です。

多くのお客様は、自分の気持ち、欲求や願望、悩みや問題を言語化できていません。そのため営業が適切な質問をすることで、お客様の情報や気持ちを具体的にする必要があります。それが核心をついた営業につながります

そこで以下に、適切な質問力を身につけるための質問スキルについてご紹介します。あなたのヒヤリング力を高め、情報発信の質も高まりますので、合わせてご覧ください。

プロが活用する究極の質問スキル!NLPのメタモデルとは?
【上司のための”質問力”講座】部下を育てる質問8パターンと4つの実践ポイント

6.フレーミング

購入やソリューションの採用に向けて、お客様をリードし、営業の流れをつくりましょう。
トップ営業は、常にお客様の2歩、3歩先を生き、営業の流れを作ります。
その結果、お客様を動機づけしやすくなります。

トップ営業ほど、意識的に言葉を使い、お客様の意識を方向づけ、ものの見方や理解、情報の認識に影響を与えます。

この時に使っているのが、「フレーミング」です。
ビジネス用語であり、心理学でも用いられる言葉です。

フレーミングとは、お客様の意識や理解を特定の方向へ向ける、あるいは、「◯◯とは、こういうもの」と枠組みを作り、意識付けることを可能にします。

なぜ、こうした取り組みが、営業の成約率を高めるかは、以下の例で見て行きましょう。

【商品やサービスを定義づけるフレーミング例】

「弊社の提供する営業研修は、顧客の気持ちを的確に汲み取って、欲しいものを先回りして提供することを可能にします。なぜならば、 “トップセールス達に共通した“ 思考パターン、営業テクニック、コミュニケーションスキルを体系的に学べるものだからです。

※こうすることで、「あなたの商品やサービス(価値やメリット、内容など)=◯◯」と、商品やサービスの内容、お客様が受け取る価値やメリットを定義づけできます。あるいは、お客様も「そういうものか」と意識するため、それを前提に営業できるようになります。

【営業の目的を方向づけるフレーミング例】

「今日のこのお時間は、弊社のサービスが、御社にとってお役に立つかどうかを判断するお時間ということで、よろしいですね。」

※こうして、「目的を明確にして、共有し合うことで、お客様の意識が定まります。」たった一言を伝えることで、目的に向けてお客様の気持ちにスイッチを入れることができます。

【成約率を高めるためのフレーミング例】

「すると御社では、今お話しいただいたAとBを満たすものであれば、満足する結果を得ることができますか?」

「弊社のサービスが御社にとって、満足する結果をもたらすものであれば、導入したいというお気持ちはございますか?」

※こうすることでお客様は、「解決に向けてさらに真剣になり、解決の判断基準を得る」ことができます。

このようにお客様の意識を購入や採用に向けて方向づけることを可能にするのが、フレーミングです。

実は営業プロセスは、フレーミングの連続ということができるため、トップ営業ほど、営業プロセスのどこで、どのようなフレーミングを行うかを考え、意識的に営業の流れを組み立てています。

7.ポジション・チェンジ

顧客視点に立った上で、お客様の心に響く営業を行いましょう。
トップ営業ほど、人一倍お客様へ理解、共感し、お客様の心に響く言葉と表現で、営業を行ないます。

しかし顧客視点に立つというのが、難しく感じる方も少なくありません。顧客視点に立っているつもりでも、気づけば自分視点で考えていたりなど。

しかしご安心下さい。顧客視点に立つことをより効果的に行う方法が、心理学NLPにはあります。それを「ポジション・チェンジ」といいます。

ポジション・チェンジとは、下記3つの視点から、ものごとを見る方法です。

【ポジション・チェンジ3つの視点】

自分の視点
相手の視点(お客様)
第3者の視点
これはやってみないと感じにくいのですが、3つの視点を使うことで、「ポジション・チェンジ」するまでは、気づくことができなかった「お客様への理解」を可能にし、「より強い共感」を可能にしてくれます。

これが効果的な理由は、「お客様の心に響く届くメッセージや言動は、徹底した顧客視点に立つことでしか生まれない」からと言えます。

そしてポジション・チェンジを営業で使うなら、以下のようになります。

営業(売り手)の視点
:自分に問いかけます。「お客様は何を求め、どのような状態か?」
お客様(買い手)の視点
:お客様になりきった上で問いかけます。「お客様は何を求め、どのような状態か?
第3者の視点
:営業とお客様を見ている、中立な立場の第3者として、問いかけます。
 「それぞれを見て、どのように見えるか?」「2人の関係や状態は、どのように見えるか?」など
※ポイントは、おの立場や中立な第3者になりきることです。

ポジション・チェンジは、専門的な内容のため、以下の記事に詳しくまとめています。合わせてご覧ください。

ポジション・チェンジとは?「仕事や人間関係」の悩みを解決する手法

8. ドア・イン・ザ・フェイス(譲歩的依頼法)

「ドア・イン・ザ・フェイス」は、「譲歩的依頼法」とも呼ばれています。高額な提案をしてから徐々に金額を下げ、最終的にこちらが希望する金額を提示し「とても安くしてもらえた」という満足感を商談相手に与える交渉術のひとつです。

「返報性の原理」を活用し、相手の「何かお返しをしなければ」という気持ちを広げていくことがポイントです。

「10万円の顧客管理商材を売りたい」というゴールを例にしてご紹介をします。

はじめに、「サービスを全てカスタマイズできるプランは20万円です」と提示し、「全部はいらない」「費用対効果がみえないのですぐに導入できない」といったネガティブなアウトが返ってきたたとします。

次に、「ではもっともスタンダードな10万円のプランはいかがですか。」「月末までにご契約いただいた場合初期費用を弊社が負担します」といった「キャンペーン」を後出しにして購入のハードルを下げていくのです。
しかし、この手法で注意したいのは「相手が求めていない」場合に無理に値段を下げていっても商材の価値を下げるだけだということです。商談相手の反応が悪く、購入意思が弱い場合は、次にご紹介する「フット・イン・ザ・ドア」にシフトチェンジしましょう。

9 . フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理)

「フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理」)」は、商談を優位に進めたり、購入意思の弱い顧客から成約を勝ち取る心理テクニックとして、多くのビジネス書籍に紹介されています。

営業のシーンで「一度イエスといったら、ノーと答えにくくなる」という、一貫性を保とうとする人間の心理をどのように活用すればいいのでしょうか。

フット・イン・ザ・ドアは、人間の心理をうまく活用している手法で、「相手の言動からスタートさせる」ことが重要なポイントです。営業では「イエス」「ノー」で答えられる質問を投げかけることがあると思いますが、実はこの手法はフット・イン・ザ・ドアにおける「一貫性の原理」を応用しているものです。

相手の「イエス」を積み重ねることによって、「ノー」といえない状況をつくることで「相手の意志でその答えに行きついた」ことが証明されます。これがフット・イン・ザ・ドのミソで、「発言したことを覆すのは人として評価が下がる」と無意識に認識している人間の心理をうまく活用したテクニックです。

セールスマンが、「話だけでも!」とドアに足を挟み、小さな要求を通してその後商談を成立させる様子が名前の由来です。

10. ミラーリング

相手との共通点を増やすことで、安心感や信頼を得る手法です。例えば、テレアポで相手と同じテンポ、トーンで話しをすると「信頼できる」「この人と会ってみたい」という心理になります。

会話や行動が同調することで、無意識的に相手に好意を抱く恋愛テクニックとしても有名な手法です。商談の席で、相手と同じタイミングで資料をめくったり、相槌のタイミングを合わせたりしてみましょう。

営業に取り入れたい心理学10選まとめ

いかがでしたでしょうか?
心理学で取り入れたい心理学を10個ご紹介しました。
次はこの10個の心理学を自分でどう活かすかにかかっています。
ぜひ当記事を参考に、ご自身でも使ってみてください。

大型商談を成約に導く一風変わったアプローチ方法とは?
大型商談を成約に導く一風変わったアプローチ方法とは?

関連記事related posts

ブログ記事一覧へ
  1. Home
  2. ブログ
  3. 営業ノウハウ
  4. 営業で使える心理学10選「営業に自信の無い方に武器を授ける」

送信することでプライバシーポリシーに同意したものとします。

資料ダウンロード