ソリューション営業とは?成功法則、御用聞き、インサイト営業など
近年になって注目されている営業手法の1つが、ソリューション営業になります。このソリューション営業とは、いったいどのような営業手法のことを指すのでしょうか。基本的な意味から実践するために必要な知識などを解説します。
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ソリューション営業とはなにか?
ソリューションとは日本語にすると解決策という意味です。そのためソリューション営業というのは、解決策を提示する営業活動であるといってもいいでしょう。クライアントが抱えている問題点やニーズなどを把握し、その解決策を提示することによる営業であると考えてください。各クライアントが持つ課題を解決することによって、お互いに長期的に得をするという関係性が築けるのが特徴です。
具体化するためにはクライアントが抱える問題点や、ニーズなどを正確に分析する必要があります。従来の物を売るだけ、サービスを提供するだけといった営業手法よりも手間がかかるのは事実です。
しかし上手くすれば、長期的な取引ができるため近年になって注目されています。ここまでをまとめておきましょう。
★ソリューションとは解決策を提示することである
★クライアントの改題やニーズを把握する
★その解決策を提示することで、より長期的な関係を作られる
以上となります。
プッシュ型とプル型(ソリューション営業)の違いを知ろう
ソリューション営業はプル型営業と言われることがあります。プルとは英語で引っ張るという意味で、その反対にあるのが従来の営業であるプッシュ型の営業です。この2つにはどんな違いがあるのでしょうか。
プッシュ型の営業とは自らクライアントに対して、接触をかけていく営業手法のことだと考えてください。日本社会で代表的なのが、いわゆる飛び込み営業になります。用があってもなくてもクライアントの元に足を運んで、営業を行っていくというスタイルです。
このスタイルでは既に関係のある顧客に対しては、効果的な一面もあります。しかし新規の顧客を獲得することを考えると、成功率が低いために効率が悪いという側面もあるのです。
プッシュ型の営業すべてが悪いとは言いませんが、いわゆる御用聞きのスタイルであるのは間違いありません。現代のように情報インフラが整っていない時代には、こういうプッシュ型の営業が正しかったとも言えます。
しかし近年では情報インフラが整備されてきたこともあり、プル型営業が行えるようになってきたのです。ではまとめておきましょう。
★プッシュ型営業とは従来の営業手法のことを指す
★既存の顧客には便利だが、新規顧客獲得には効率が悪い
★現代にはそぐわなくなってきている側面がある
以上がプッシュ型営業の特徴です。
プル型営業(ソリューション営業)の特徴にはなにがあるのか?
プル型営業とは自身からクライアントに接触をするのではなく、クライアント自身から歩み寄ってくる営業手法のことです。プッシュ型営業では飛び込み営業を行います。これはいわばその地区にある会社すべてに、ローラー作戦を行って顧客を獲得するスタイルです。
しかしこの方法では効率が悪いのも、多くの人が経験してきたことでしょう。
対してプル型営業の場合はウェブサイトなどをきっかけとして、問い合わせがあった会社に対してアプローチをかけていきます。当然アプローチをしてきた会社ですから、契約を取れる確率も高くなるでしょう。その理由としては自社が必要とするであろう、サービスもしくは製品を得たいとする意思があるためです。こうした明確になった課題に対して、その解決策を提案することで成約率を高めるのがソリューション営業となります。そのためプル型営業に分類されると考えて良いでしょう。ここまでをまとめておきましょう。
★プル型営業の1つがソリューション営業である
★従来のプッシュ型営業よりも、新規顧客の獲得効率がいい
★長期的にウィンウィンの関係を築きやすい
というのがソリューション営業の持つ特徴です。
なぜソリューション営業が注目されるのか?
ではソリューション営業が注目される理由は、どこにあるのでしょうか。これは先ほどもお伝えしたように、情報インフラを始め社会構造が大きく変化してきたことにあります。もともと御用聞きのスタイルというのは、日本では典型的なものでした。用があってもなくても注文を聞きにきてくれるため、既存の顧客からすれば大変便利であるのも間違いありません。このスタイルにおける他のメリットに、営業マンが貴重な情報を持っているという理由もありました。
特に営業マンから聞ける製品などに対する声は、貴重なものであったと言えるでしょう。
しかし近年ではインターネットが発達したことによって、情報はクライアント自ら手に入れることができます。また新製品やサービスも情報の流布が早いため、よほど画期的なものでなければ簡単に真似ができてしまうのです。つまり商品やサービスの差別化が難しくなったとも言えるでしょう。そのため御用聞きのスタイルが、営業の現場では通用しにくくなってきたのです。
対して現代に合わせて発達してきたのが、プル型営業であるソリューション営業となります。単に商品やサービスを提供するだけではなく、課題の解決をセットにすることによって新しい付加価値を生み出したとも言えるためです。
★プル型営業は時代に合わなくなってきている
★ソリューション営業は時代に即したスタイルである
★新しい付加価値を生み出すことに価値がある
以上がソリューション営業が注目される理由です。
ソリューション営業とインサイト営業について
ここまでは従来型の営業手法と新しい営業手法についてでした。では次にソリューション営業と、さらに先に進めたと言われるインサイト営業についてを考えていきましょう。
インサイトというのは日本語にすると、洞察や見識といった意味です。ここから派生してクライアントですら気づいていない、潜在的な問題点を見つけ、それを解決するための営業手法となります。ソリューション営業は、既に顕在化している課題に対するアプローチです。
対してインサイト営業とは潜在的な問題点を指摘して、それを解決するためのものとなります。似たようなアプローチの方法ではありますが、より高度なことをしているのがインサイト営業です。
ではまとめておきます。
★ソリューションが顕在した問題に対する解決策を提案する
★インサイト営業は潜在的な問題に対する解決策を提案する
以上がソリューション営業とインサイト営業の違いです。
ソリューション営業を行うにはどうすればいい?
では具体的にソリューション営業や、インサイト営業を行うにはどのようにすればいいのでしょうか。言葉にするだけであれば簡単ですが、実践するには具体的になにが必要となるのかを考える必要があります。そこでポイントを絞って、解説をしていきましょう。
★ソリューション営業では話すのでは聞く
★情報を分析してニーズや課題を明確にする
★対等な関係を構築しよう
この3つをそれぞれ紹介していきます。
ソリューション営業では話すのではなく聞くことを優先
営業というととにかく話すのが仕事である、というイメージを持つ人も少なくありません。確かに従来の営業手法ではその考え方は間違っていないでしょう。しかしソリューション営業やインサイト営業においては、話すことよりも聞くことを重視しなくてはいけません。なぜなら既に顕在化している課題を解決するにはその原因を把握しなくていけませんし、潜在的な問題に気づくには情報が必要だからです。そのためクライアントとの会談を持つとしても、主役となって話すのは自分自身ではいけません。飽くまでも聞き手に回って、クライアントから少しでも多くの情報を引き出すことが重要となるのです。
聞き出した情報を元にしてニーズや課題を明確にしよう
クライアントとの会談で得た情報については、自分自身で整理をして分析していきましょう。その分析結果を再び会談で話してもいいですし、さらに情報を得て精度を高めていくことが大切です。1度ですべてが終わるのであれば、その問題はクライアントでも簡単に気づけてしまうものでしょう。そうではなく何度も話を重ねることによって、見えてくるものがインサイト営業では必要となります。
またクライアントの企業だけというミクロな視点ではなく、その企業が属する業界の傾向なども分析していきましょう。いわばマクロな視点での分析をすることによって、より明確なニーズや課題を見つけることが可能です。
ソリューション営業は対等な関係を築くことにある
従来の営業というのは売り手よりも買い手の方が上である、という意識が少なからずあったはずです。ですがソリューション営業を行うのなら、クライアントとは対等な関係を構築しなければいけません。そうでなければ本当の意味で、課題に対する解決策を提示できないためです。そのためクライアントのイエスマンになるのではなく、時には要求を断る場面もあるでしょう。
反対にサービスの導入に躊躇するようであれば、その背中を押すようなアドバイスも必要となります。時には社外のオブザーバー的な立ち位置として、活動を行うことになるため時にはそうした強気の営業も必要となるのです。
ソリューション営業についてのまとめでした。従来の営業手法はプッシュ型営業といって、自ら顧客に対してアプローチをかけていくものです。この営業手法は便利である側面もありますが、近年になって情報インフラの整備が進んだことから、徐々に時代にそぐわなくなってきています。そこで注目されるのがプル型営業である、ソリューション営業やインサイト営業です。
新規顧客の獲得にローラー作戦を行うのではなく、興味のある顧客に対してアプローチをしていく方法となります。単にサービスや商品を売るのではなく、クライアントが持つ課題を解決するための提案を行うのがソリューション営業の特徴です。そのソリューション営業をさらに進めたものが、インサイト営業だと考えて良いでしょう。
・代表の経歴
大学卒業後、IT企業に入社し、飲食・小売店向けタブレット型POSレジのパッケージ・SaaSの提案営業、また、グループ会社にて、中小企業の経営者を対象に、自社開発CMS、BtoBビジネスマッチングサイトのアウトバウンド営業を担当させて頂きました。その後、IT企業に特化した人材紹介会社にて、外資系・日系IT企業を対象にエンジニア採用のコンサルティング営業を経験し、IT/WEB業界における無形商材の営業経験をいかして、2017年3月に株式会社カタセルを設立しました。
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◆実績
上場企業から数名規模のベンチャー/スタートアップ企業のご支援を通じて、大手・中堅企業のキーマンとの1000件以上の商談獲得の実績がございます。商材については、B2B SaaS、HR Tech、AIなどといった新規性の高いサービスから、システムの導入支援や業務改善、組織変革のコンサルティングなどといった大企業の大きな課題を解決するソリューションまで、一般的に、複雑で分かりにくいとされる無形商材の営業支援が中心となっております。月間の商談獲得件数については、営業マン1名でご訪問頂ける月間5件といったミニマムスタートから、月間1000通以上の手紙送付、商談獲得30件といった比較的大規模なアプローチまで、各企業様のご意向にお合わせしたボリュームで営業支援をさせて頂いております。弊社が獲得した商談経由の受注実績については、数百万円からLTVで考えると一千万円前後の高単価の商材を中心となっております。訪問から受注までのリードタイムは、商材によっても大きくことなりますが、平均的に3~6ヶ月で、早いものですと1週間前後で契約に繋がった事例から、長いものですと1年以上かけて契約に繋げるものまで幅広くなっております。受注率についても商材によって大きく異なり、受注率20%の事例もございますが、逆に数%の確率で大型商談を狙うものまで、商材の性質や単価、企業様の営業戦略によって大きく異なります。まとめますと、弊社は、ご依頼頂く企業様の規模は問わず、IT、マーケティング支援、コンサルティングなどの高単価の無形商材で、大手・中堅企業をターゲットにする営業支援を得意としております。