セールスレップとは?営業代行や営業派遣との違い

セールスレップとは?営業代行や営業派遣との違い

営業のプロフェッショナルが認定されるセールスレップ。メーカーの商品・サービスを取り扱い、販売先に提案するという役割があります。メーカーの代わりに営業するという側面から、営業代行や営業派遣とどう違うのか疑問を持つ方が多いかもしれません。

そこで本記事では、セールスレップとは何かとともに、営業代行や営業派遣との違いについて解説していきます。営業のアウトソーシングを考えている企業はぜひ参考にしてみましょう。

セールスレップとは

セールスレップは、日本セールスレップ協会によって認定される資格です。まずどのような資格であるか、資格が生まれた歴史や役割を見ていきましょう。

セールスレップの定義

セールスレップは、セールスレップ協同組合によると、「セールスレップは独立自営の事業主であり、複数メーカーの商材を取り扱い、販売先(法人、店舗)に対して、提案型の販売を行う者のこと」と定義されています。セールスレップ資格を持った個人がメーカーの代わりに顧客へ提案するのが業務内容です。

またセールスレップには、マーケティングや情報通信技術を求められる営業人材でもあります。顧客を訪問する営業や飛び込み営業とは異なり、マーケティングに裏付けられた根拠を元に、インターネット技術を活用した最新の営業スタイルと言われています。

セールスレップの歴史

セールスレップが生まれる以前は、ものが売れる・流通できる状況があったため、顧客のニーズに合った提案やものづくりは行われていませんでした。時代が進み、世界中で物が流通するようになり、ニーズに合わなければ売れなくなり、提案型の営業が求められていきます。

そこで、アメリカで既に取り組まれていたセールスレップに注目が集まり、2003年経済産業省セールスレップ普及検討委員会の設立をきっかけに日本でも取り組まれるようになりました。現在は、日本セールスレップ協会が中心となり、セールスレップ育成を進めています。

セールスレップに認定されるためには

セールスレップになるためには、セールスレップ資格認定試験で合格する必要があります。セールスレップ資格認定試験について、資格の取得方法や試験内容、各級など、詳しく紹介していきます。

セールスレップの各級

セールスレップには、3級・2級・マイスターの3段階があり、ステップアップしていくことができます。3級は営業戦略や販売促進戦略、マーケティングなどの基礎知識を問われます。2級に進むと、応用知識を求められ、企画力や運営力などマネジメント面の知識も必要です。

マイスターは、2級よりもさらに高度な知識を求められるだけでなく、実践知識も合格基準に含まれています。合格することで、経営や販売、マーケティング、コンサルティング、企画力など、営業に関わるあらゆる知識を持った営業のプロフェッショナルになることができます。

セールスレップ資格の取得方法

セールスレップ資格は、資格認定試験で合格するか、資格認定研修プログラムを修了することで認定されます。資格認定試験は、例年上期6月・下期11月に実施されています。70分間の試験で、全科目の合計点が60%以上で合格です。

資格認定研修プログラムは、研修カリキュラムを受講した後、小試験を行い、セールスレップ資格が認定されます。テキスト学習よりも研修で理解を深められ、短期間での取得が可能です。資格取得に時間をかけられないビジネスパーソンも、セールスレップ資格を取得しやすくなっています。

セールスレップの試験科目

セールスレップ資格の取得を目指す方は、試験科目を把握しておきましょう。3級・2級・マイスターそれぞれの試験科目を表にまとめています。


3級2級マイスター
試験科目・セールスレップの基礎・マーケティングの基礎・販売活動の基本業務・営業の基礎・製品取り扱いの基礎・基本数値演習・わが国のセールスレップの発展史・製品取り扱いの応用・マーケティングの応用知識・実践営業と営業の応用知識・マネジメントの基礎・知的財産権概説・セールスレップと契約・情報システムとWEBの活用・製品取り扱いの実践・高度な営業活動・生産財マーケティング・プレゼンテーションの実践・関連法規のポイント・生産と品質に関する基礎知識・マネジメントの応用

営業代行と営業派遣とは何かをおさえておこう

セールスレップの役割は営業代行に似ているため、混同されることも多いです。営業派遣については営業代行と混同しやすく、セールスレップと誤って理解してしまうこともあるでしょう。セールスレップとそれぞれの違いを比較する前に、まず営業代行・営業派遣とは何かをご紹介していきます。

営業代行とは

営業代行とは、一連の営業活動を代行して行うサービスです。アポイントやヒアリング、クロージングまですべて代行するので、商品・サービスを販売するだけの販売代理とは異なります。

営業活動以外にも、営業に関わるコンサルティングを提供している場合もあります。営業の成果を代わりに出すだけでなく、これまでの営業の課題把握や営業人材の育成、営業活動の仕組みの構築など、営業に関わる幅広いサポートを受けられます。

営業派遣とは

営業派遣は、派遣先に営業人材を送り込む形態を指します。派遣された営業人材は、派遣先の指示に従うため、企業の一員として商品・サービスの販売をサポートします。営業代行のように、すべての営業活動を任せるものではなく、営業人材の補填などに利用されることが多いです。

セールスレップと営業代行の違い

セールスレップ・営業代行・営業派遣それぞれの定義を理解したところで、まずセールスレップと営業代行の違いについて見ていきましょう。業務内容が似ていて混同しやすいので、違いをひとつひとつ理解することが大切です。

営業代行に使うネットワークの違い

セールスレップと営業代行は、広い意味で捉えるとどちらも企業やメーカーの営業を代行するため、同じと捉える場合もあります。しかし、厳密には違いがあり、営業代行に使うネットワークが異なります。

営業代行は、依頼された企業・メーカーのネットワークを活用して、商品・サービスの営業を行います。企業の守備範囲のなかで、新規顧客を獲得するサービスと言えます。

一方、セールスレップは、セールスレップ個人やセールスレップ提供企業がつくった独自のネットワークで商品・サービスの販売します。これまで想定していなかった顧客を獲得できる可能性もあり、販路拡大を狙えます。

報酬形態の違い

セールスレップや営業代行を依頼する場合の報酬には、固定報酬や成果報酬といった形態があります。営業代行は、代行会社それぞれで報酬形態が異なり、固定報酬になる場合や成果報酬で依頼できる場合もあります。

セールスレップは、営業代行と同じく、固定報酬・成果報酬がありますが、成果報酬の方が多く採用されているようです。成果報酬は、商品が売れた時にはじめて報酬が発生する形態で、成果が出ていない場合報酬は発生しません。

成果にかかわらず報酬が発生する固定報酬だと、費用対効果が低くなる場合もあります。成果報酬だけにしてコストをおさえたい企業にとって、セールスレップは最適な手段と言えるでしょう。

セールスレップと営業派遣の違い

次にセールスレップと営業派遣の違いを見ていきましょう。営業を代行するのか、派遣するのかで大きな違いがあります。2つの違いをそれぞれ解説していきます。

指揮系統の違い

セールスレップは、企業・メーカーの商品・サービスの販売を代行するため、営業活動はセールスレップ個人やセールスレップ企業が独自で行います、マーケティング能力や情報通信技術に優れていて、営業の成果を期待できる反面、営業活動が見えにくいというデメリットもあります。

一方、営業派遣は、営業人材が派遣されてきた上で、企業・メーカーの指示に従って営業活動を行います。指揮系統が企業・メーカーにあるので、自社の方針や課題に合った営業活動を共に行うことができます。

利用目的の違い

セールスレップと営業派遣には、利用目的にも違いがあるでしょう。セールスレップを利用する場合は、営業の手間を省きたい、自社にはない独自の販路を開拓したいといった狙いが考えられます。

営業派遣については、営業人材の不足を補う目的で利用されることが多いです。派遣されてきた人材で穴を埋め、自社の一員として営業に取り組みます。他にも、優れた人材を派遣先から獲得することで、自社の営業人材を育成するという狙いもあります。派遣人材から営業スキル・ノウハウを獲得し、全体の営業力を高めることができるでしょう。

セールスレップの活用方法

セールスレップと営業代行・営業派遣の違いを踏まえ、セールスレップの活用方法をご紹介します。新たな販路を開拓したい、営業人材が足りないなど悩みを持っている企業は、セールスレップの活用を検討してましょう。

独自のネットワークを使った販路拡大

セールスレップには、自社にはない独自のネットワークがあります。新規顧客がなかなか増えない、ターゲットにしている層からはこれ以上成果が見込めないなど、販路拡大につまづいた時、セールスレップが役立ちます。

セールスレップの独自ネットワークやマーケティング力によって、新たな販路を発見できる可能性があります。営業の成果を得られるだけでなく、自社の商品・サービスの可能性に気づくことができるでしょう。新たな販路でニーズをリサーチしたり、顧客リストを作成したりすることで、セールスレップの力も借りて、より幅広い顧客に商品・サービスを提供できます。

営業コストの削減

営業には、さまざまなコストがかかっています。営業人材の給与やデジタル機器の購入・維持費用、採用に関わる経費などがあります。お金以外にも、営業人材を教育する時間や手間もコストと言えるでしょう。

営業コストを削減したい場合に、セールスレップの活用がおすすめです。人材の採用や教育をすることなく、高度な営業スキル・知識を持ったセールスレップに営業を任せることができます。成果報酬で依頼することができれば、成果が出ない時にコストを払う必要がなく、コスト削減に最適です。

営業の人材不足を解消

企業・メーカーによっては、営業人材が不足している場合もあるでしょう。現代では、人材不足が深刻で、それにともなって人材獲得競争も起きています。採用に力を入れても思うように人材を獲得できないかもしれません。

セールスレップは、営業の即戦力として人材不足を解消する存在でもあります。人手不足を補うだけでなく、独自の販路を活かした営業も期待でき、営業の成果も得られるでしょう。

人材不足の解消という面では、営業代行の利用も効果的ですが、より高度な営業を期待できるのがセールスレップです。

セールスレップを利用する方法

最後にセールスレップを利用する方法をご紹介していきます。自社に営業コストや人材不足などの課題があるならば、セールスレップの利用がおすすめです。セールスレップを利用する3つの方法を確認していきましょう。

セールスレップ企業に依頼する

セールスレップ人材を提供している企業があり。セールスレップによって営業を代行してもらうことができます。企業・メーカーがセールスレップ企業に依頼し、セールスレップが顧客に営業をかけ、顧客から企業へ発注・購入がくるという仕組みです。セールスレップを募集したり、一から探したりするよりも、素早くセールスレップを活用することができます。即戦力が欲しい、すぐに成果をあげたい時におすすめの方法です。

自社のホームページで募集する

自社のホームページでセールスレップを募集するのも方法のひとつです。セールスレップ資格を持った個人がフリーランスとして活動していることもあり、アピール次第でセールスレップと契約できるでしょう。ただ募集してからいつ応募があるかわからないので、すぐに戦力を確保したいという場合には向きません。

クラウドソーシングで依頼する

スキルを持った個人にアウトソーシングできるクラウドソーシングサイトにも、セールスレップ人材が存在します。得意分野を持ったセールスレップもいるので、自社の商品・サービスに合った人材に出会えるかもしれません。

注意点として、顔の見えないなかでやり取りをする必要があり、遠方であればどのような営業をしているか確認することができません。人材によっては、依頼したものの成果があがってこない、連絡がこないなども考えれるので、信頼できる人材かどうか、しっかり見極めて依頼する必要があります。

まとめ

セールスレップは、マーケティング力や情報通信技術を活かした高度な営業スキルを持つだけでなく、独自のネットワークも持っています。セールスレップを活用することで、販路拡大やコスト削減、人材不足解消を期待できます。

営業代行とは営業に活用するネットワークに、営業派遣とは指揮系統、利用目的に違いがあると言えるでしょう。営業代行・営業派遣との違いやセールスレップの特徴をおさえた上で、自社の営業活動への活用を検討してみましょう。

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