企業へのトップアプローチに手紙を活用しよう!メリットや書き方のポイントなどを解説

BtoB営業においては、闇雲にアプローチするのではなく、ターゲットを明確にすることも重要です。企業の経営層にアプローチするトップアプローチは、直接キーマンにアプローチできるというメリットがあります。

トップアプローチの手法には様々な方法がありますが、意外にもアナログな手紙が効果的です。今回は、トップアプローチに活用する手紙について、手紙をおすすめする理由や書き方のポイント、手紙営業の流れまで詳しく解説していきます。

トップアプローチに取り組むメリット

トップアプローチでの手紙の活用について解説する前に、トップアプローチに取り組むメリットをおさえることが大切です。

以下で解説する3つのメリットをしっかり理解していきましょう。

・意思決定のスピードが早い

・導入後の展開がスムーズになる

・経営層との交渉によって営業経験を積める

意思決定のスピードが早い

社長や役員などの経営層ではなく、社員にアプローチを行った場合、導入するかしないか意思決定するまで時間がかかりやすいです。社員から経営層にプロジェクトを伝え、経営層が判断し、担当者とすり合わせ、改めて提案を行う場合も出てくるでしょう。

一方で、トップアプローチでは、プロジェクトの決定権を持つ経営層に直接アプローチするので、意思決定がスムーズになります。社員と経営層とのやり取りのステップを省くことができ、よりスピーディーな営業を実現可能です。

導入後の展開がスムーズになる

トップアプローチが成功すると、商品・サービスを導入した後の展開もスムーズになります。トップダウンでプロジェクトが進んでいくので、具体的な営業成果をすばやく得られるでしょう。

トップアプローチではなかった場合、導入後にも経営層と現場に認識の違いなどから、交渉や擦り合わせが発生するかもしれません。効率的な営業を実現するためにも、トップアプローチは効果的な手法です。

経営層との交渉によって営業経験を積める

トップアプローチは、意思決定のスピードやスムーズな展開を期待できる反面、企業の経営を担う社長や役員に提案し、納得させるのは簡単ではありません。

小手先の提案では相手にしてもらえない可能性が高いので、十分な準備から提案力の向上、教養、業界・社会に目を向けた視野の広さなど、様々な要素が求められます。

トップアプローチに取り組む中で営業経験を積み、トップアプローチの成果だけでなく、他の営業でもスキルを発揮できるようになるでしょう。成果を求めるためにも効果的ですが、将来に生きる営業スキル・経験を身に付けるという点でもメリットがあります。

トップアプローチに手紙をおすすめする理由

トップアプローチのメリットをご紹介しましたが、メリットを得るためのアプローチ手法として手紙がおすすめです。

トップアプローチに手紙をおすすめする2つの理由を解説していきます。

・飽和したデジタルアプローチの中で目に留まる可能性が高い

・わかりにくいサービス内容を伝えやすい

飽和したデジタルアプローチの中で目に留まる可能性が高い

これまでは、顧客を訪問する、飛び込み営業に取り組む、テレアポする、メールマガジンを送るなど、オフラインでもオンラインでもアプローチすることができました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、オフラインでのアプローチは難しいのが現状です。

そのため、メールやSNSなどのデジタルなアプローチが主になっており、多くの企業が同じようにデジタルな手段で営業を行うために、メールやSNSでのセールスは飽和しているといえるでしょう。

そのような中で、メールやSNSを送っても目に留まりにくいです。手紙は、アナログな手法ではあるものの、デジタルアプローチよりもインパクトがあり、相手に見てもらえる可能性が高いです。

当たり前になりつつあるメールやSNSよりも手間がかかることもあり、手紙だからこそ気持ちが伝わることもあるでしょう。コロナ禍の世の中だからこそトップアプローチで手紙が目に留まるはずです。

わかりにくいサービス内容を伝えやすい

ソリューション型の無形商材や新しい概念の商材などは、口頭でわかりにくい場合があります。口頭で伝えることができても、提案を受ける相手にとっては具体的なイメージを持てない場合も多いです。

手紙では、言葉で情報を整理してまとめられるので、説明しにくいサービスでも詳細を伝えることができます。手紙だけでも効果的ですが、電話と組み合わせて詳しく提案することも可能です。

手紙で基本情報に目を通してもらった上で、電話でより丁寧に説明すれば、イメージが膨らみ検討に移ってもらえるかもしれません。

トップアプローチに活用する手紙の書き方のポイント

他のアプローチ手法と同じように、手紙も送るだけでなく、アプローチの仕方や内容が重要です。トップアプローチで成果を出すためには、どのような手紙が効果的なのでしょうか。

トップアプローチに活用する手紙の書き方のポイントを3つ見ていきましょう。

・開封してもらえる手紙の種類を選ぶ

・売り込みをせず関係づくりを重視する

・相手に合わせて内容をパーソナライズする

開封してもらえる手紙の種類を選ぶ

手紙の書き方の前に、開封してもらえるかどうかも大切なポイントです。手紙の種類としては、通常の茶封筒に宛名シールを貼ったもの、社名の入った封筒、宛名が見える窓あき封筒などがあります。

用意しやすいもの、手近にあるものを使いたいところですが、多くの営業担当者が同じような方法で送っていると考えられ、開封されることなくシュレッダー行きになる可能性が高いです。

送った手紙を開封してもらうためには、他の手紙に差を付ける必要があります。高級感のある和紙で送る、中身が見えるように透明封筒で送るなど、思わず目に留まるような手紙を送ることが大切です。

「特別な封筒はコストがかかるのでは」と不安に感じる方が多いかもしれません。確かに通常の封筒よりはコストがかかりますが、1通数万円かかるわけではなく、契約を獲得できればプラスになるはずです。コスト惜しまずに開封してもらうことを重視して手紙営業に取り組んでみましょう。

売り込みをせず関係づくりを重視する

テレアポやメールでも成果をあげようと意気込みすぎて、売り込みの必死さが相手に伝わってしまい、相手にフェードアウトされた経験のある方が多いのではないでしょうか。

手紙も同じで、デジタルなアプローチよりもインパクトを残せても、売り込みが強すぎると、「また営業か……。」と興味が一気に冷えてしまう可能性があります。

この人の話をもっと聞いてみたいと思ってもらえるように、まずは関係づくりを重視しましょう。相手にとって役立つ情報を定期的に発信するなどによって、自分のことを思ってサポートしてくれているという思いが伝わり、関係が構築されていくでしょう。

相手に合わせて内容をパーソナライズする

売り込みと合わせて注意したいのが、形式的な文面になってしまうことです。インパクトのある手紙でも内容が良くあるセールスメールのように型にはまっていると、「他の企業にも同じものを送っているんだな」と思われてしまい、流し読みされてしまうでしょう。

「自分のために書かれた手紙だ」と思ってもらうには、相手に合わせて内容をパーソナライズするのがポイントです。実際に話してみないとわからないこともありますが、ホームページやSNSなどでわかる情報も多くあります。

ホームページに書かれている経営者のメッセージ、企業の歴史、事業の目的・コンセプト、商品の概要などを調べて文面に反映させることによって、小手先の営業ではないことが伝わるはずです。しっかり本気度が伝われば、受け取った相手は心を動かされるでしょう。

トップアプローチで手紙を送るまでの流れ

トップアプローチで手紙を送るまでの流れを理解して、実際に手紙営業に取り組んでいきましょう。

トップアプローチで手紙を送るまでの流れは、以下の3ステップです。

1.事前調査・分析

2.手紙の作成・送付

3.フォロー

事前調査・分析

手紙を送る準備として、事前調査・分析が重要です。事前調査では、まず手紙を送る企業を選定します。従業員数や上場・非上場などの基準でリストを抽出しますが、手紙営業は従業員数百名~数千名の大手・中堅企業との相性が良いです。

手紙を送る企業をリスト化したら、ホームページやプレスリリース、企業に関わる時事ネタ、決算情報、経営計画などを詳しく調査・分析し、文面の作成に役立てます。

手紙を送る企業の選定と合わせて、手紙を誰に送るかを決定するのも大切な準備です。トップアプローチでは、社長や役員などにアプローチしますが、社長に直接届く可能性は高いとは言えません。そのため、役員に手紙を送ることも検討しましょう。

役員は、企業において担当を持っていることが多いです。自社の商品・サービスと役員の担当がズレていると、決裁権がなく手紙の意味はなくなってしまいます。役員それぞれが何を担当しているのかをしっかりリサーチし、提案内容に合った役員に送ることが大切です。

手紙の作成・送付

送付先企業・人物の選定・調査が完了したら、手紙を作成・送付するステップに進みます。

手紙の文面は、書き方のポイントで解説したように、関係づくりを重視し売り込みを避ける、調査を生かしてパーソナライズした文章を入れるなどを意識して、送る相手一人一人にフォーカスを当てた手紙を作成しましょう。

興味をもってもらおうとすると、つい情報を多く入れたくなりますが、全て見てもらえるとは限らないので、少ない時間で目を通してもらえるように簡潔にまとめるのもポイントです。

手紙を入れる封筒にもこだわりましょう。数ある手紙の中で手に取って開封してもらえるように、他の郵便物と差別化するのがポイントです。トップアプローチでおすすめしたいのは和紙の封筒で、他の郵便物に比べて高級感があるので、目に留まりやすく、開封率アップを期待できます。

フォロー

手紙を送付した後、受け取った相手から電話やメールなど反応がある場合もありますが、特に反応がないことも多いです。興味がないから反応していないというだけでなく、経営に関わるトップ層だからこそ忙しくて反応できないということも考えられます。

反応がないから諦めるのではなく、フォローの電話をかけましょう。直接トップに電話がつながれば、手紙の内容に関する意向を聞いたり、改めて手紙に書いた内容を説明したりする機会になることがあります。

もしトップに電話がつながらなくても、秘書や受付、部下などから連絡があった旨が伝わるでしょう。また、1回の電話でフォローをやめるのではなく、数回フォローすることも大切です。数回に分けることによって、手紙に目を通したタイミングにアプローチしやすくなります。

まとめ

トップアプローチには、意思決定のスピードが早い、導入後の展開がスムーズ、営業経験を積めるといったメリットがあります。トップアプローチには手紙が有効であり、デジタルアプローチが多い中でインパクトがあるので、手紙を開封してもらいやすいです。説明しにくいサービスを文面でわかりやすく説明することもできます。

手紙でトップアプローチを成功させるためには、手紙の種類にこだわる、関係づくりを重視する、文面をパーソナライズすることがポイントです。

事前調査・分析、手紙の作成・送付、フォローといった流れをおさえて、トップアプローチに手紙を活用してみましょう。

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