営業が持つべき資格10選|2020年以降の未来を勝ち抜くライセンス

営業が持つべき資格10選|2020年以降の未来を勝ち抜くライセンス

営業職は、資格がなければできない職種ではありません。ただ、営業職は、自社のサービスを売り込むために幅広い知識が必要で、資格が役立つ場面も多いです。今後、社会のIT化やグローバル化がさらに進んでいくと、資格がないと対応できない場面に出くわすかもしれません。

そこで本記事では、営業職が持つべき10の資格をピックアップしご紹介していきます。資格がなぜ必要かも解説していくので、資格の重要性も改めて実感しましょう。

営業職に資格は必要?

結論から言うと、営業をするためには資格は必要ありません。資格の有無で考えると、誰にでもできる職種ですが、営業で成果をあげられる人は限られます。自社の商品やサービスのことだけを知っていても、十分ではないでしょう。

自社商品・サービスに関わる専門知識があると、より深い情報を提供できたり、顧客の要望や課題を引き出すことができるはず。専門知識を身に付けるために、効果的であるのが資格です。資格を取得するまでの過程で、専門知識を身に付け、営業に活かすことができます。営業を有利にするために、資格を持っておくべきでしょう。

営業が資格を持っておくべき理由

資格がなくても営業で成果が出ている、専門知識があれば資格はいらないという方もいるでしょう。資格取得を通した専門知識の獲得はもちろんですが、資格を持つことで得られるメリットもあります。営業が資格を持っておくべき3つの理由を見ていきましょう。

顧客からの信頼につながる

資格は、専門知識があることの証明になります。資格がない場合、顧客から営業を見て、どのような専門知識を持っているかはわかりません。資格があることで、専門知識やスキルを証明でき、専門性のある営業として信頼されやすくなります。

例えば、営業士検定を取得している営業マンと資格を持っていない営業マンがいたとしたら、どちらが信頼できそうでしょうか。営業士検定を取得している営業マンの方が、営業に精通しているという印象を与えますね。商談内容にも説得力を持たせやすいので、より成約に結びつけることができるでしょう。

グローバル社会・IT社会に対応するべき

世界では、グローバル化やIT化が進んでいて、日本も例外ではありません。ただ日本においては、文部科学省によると、グローバル化への対応が遅れていると言われています。その原因として、グローバル化に対応できる人材不足が挙げられ、英語力や交渉力が求められています。そのため今後、グローバル化に対応するためには、英語力を示す資格・専門知識が必要と言えるでしょう。

またIT化については、日常やビジネスなどあらゆるシーンがデジタル化されつつあります。IT技術の知識を知っておくことで、IT系の営業職はもちろん、あらゆる職種の営業で商談を有利に進められるでしょう。

キャリアアップを実現できる

キャリアップには、数字的な成果も必要ですが、資格が影響する場合もあるでしょう。資格によってスキル・知識を証明できるので、自分の能力をアピールすることができます。

キャリアアップの条件に資格が含まれていなくても、資格や専門知識が営業の成果につながり、評価を高められるでしょう。キャリアアップを目指している営業マンにとって、資格はあって損のないものと言えます。

営業が持つべき資格10選

さまざまな資格のなかでも、特に営業が持つべき10の資格をピックアップしました。営業スキル・知識を身に付ける資格だけでなく、経済や生活、英語などに関わる幅広い資格を選んでいます。どの資格を取ればよいか迷っている方は、ぜひ資格選びの参考にしてみてくださいね。

セールスレップ

セールスレップとは、日本セールスレップ協会が認定する資格で、営業のプロとしての能力を証明することができます。日本セールスレップ協会では、「セールスレップは独立自営の事業主であり、複数のメーカーの商材と取り扱い、販売先(法人・店舗)に対して、提案型の販売を行う者のこと」と定義しています。

個人で営業代行をするための資格でもありますが、実務経験とコンサルティング能力を身に付けることができ、企業の営業マンにもおすすめの資格です。マネジメント力や販売知識、商品知識、企画力、提案力など、幅広い知識を求められ、営業に関わるスキルを総合的に証明します。

セールスレップ資格は、誰でも受けることができ、3級・2級・マイスターの順にステップアップ。それぞれ取得するためには、テキストや資格認定研修プログラムを通して、資格認定試験に合格する必要があります。5人以上の団体でも受講できるので、企業全体の営業力アップにも効果的です。

試験日時例年6月・11月
試験会場例年全国3~6会場(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡)

営業士検定

日本営業士会が提供する営業士検定では、マーケティング・セールスのスペシャリストとして認定を受けることができます。営業士資格は、営業士初級・営業士上級・営業士マスターの3段階。

営業士初級は営業の基礎知識の理解を目指し、営業士上級になると企画やマネジメントなど応用知識を求められます。営業士マスターでは、高度な知識と実践知識を認定するため、幹部クラスに適しています。営業の知識・経験に合わせて、受験することで必要な知識をしっかり身に付けられるでしょう。幅広い職種に対応できるマーケティング・セールス力を身に付けられるので、どの職種の営業職にもおすすめの資格です。

営業士資格は、日本営業士会のみで認定される資格です。営業のスペシャリストと証明する唯一資格で、営業力のアピールに持っておきたい資格と言えるでしょう。

試験日時例年6月・11月
試験会場例年全国3~6会場(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・福岡)
試験料金・営業士初級:8,800円・営業士上級:13,200円・営業士マスター:13,200円

営業力強化検定

営業力強化検定は、自分の営業力を把握できる検定です。50分1,000円で受けられるオンライン試験で、自分にどれくらいの営業力があるのか、レーダーチャートで測定することができます。

検定項目は、基本知識・マーケティング・顧客対応・営業提案・情報管理の5つです。項目ごとの理解度を知り、自分の強みや弱みが明確になります。正答率は全国比較もでき、自分の現在地も把握可能です。

営業力を示す検定ではありませんが、営業力を向上するきっかけをつくってくれる検定と言えます。自分の営業力を知りたい、なぜ営業がうまくいかないのか知りたい方は、営業力強化検定をぜひ受験してみましょう。

試験日時自分に合った日時で自由に受験可能
試験会場WEB上でどこでも受験可能
試験料金1,000円

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーは、お金に関わるさまざまな悩みに寄りそう専門家。年金や保険、資産運用、税金、住宅ローンなどに関わる幅広い知識が求められるので、金融業界や不動産業界、保険業界の営業職は、持っておきたい資格です。営業に活用できる専門知識を習得でき、営業を有利に進めることができるでしょう。

ファイナンシャルプランナーに認定されるためには、ファイナンシャル・プランニング技能検定に合格する必要があります。学科試験と実技試験に合格することで、FP資格3級・2級・1級に認定されます。

さらに2級に合格すると、アフィリエイテッドファイナンシャルプランナーやサーティファイドファイナンシャルプランナーへの道も開かれます。より専門的な知識を得られ、サーティファイドファイナンシャルプランナーは世界水準のサービスを提供できるプロと認められます。

試験日時例年1月・5月・9月
試験会場全47都道府県
試験料金・3級:学科、実技各3,000円・2級:学科4,200円、実技4,500円

中小企業診断士

中小企業診断士は、中小企業の経営をサポートする専門資格です。設問には、「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」があり、営業へ直接関わりないもの、経済や経営の知識を得られるので、持っておいて損のない資格でしょう。

中小企業診断士に認定されるためには、まず7科目の知識を問う第1次試験で合格し、第2次試験の筆記試験・口述試験、さらに15日間以上の実務補習を修了する必要があります。試験と補習を経て、中小企業診断士として登録されます。登録有効期間は5年間で、更新するには要件を満たさなくてはいけません。

認定までの道のりが長く、更新のために研修・論文審査を乗り越える必要がありますが、その分知識が身に付け、定着するはずです。

試験日時例年8月
試験会場例年8地区:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇
試験料金13,000円

TOEIC

TOEICは、グローバルな英語力を認定する資格で、多くの方に馴染みがあるでしょう。日本だけでなく、世界約160ヵ国で実施されているので、世界に通用する英語力を示すことができます。知識だけでなく、コミュニケーション力も測定項目に含まれ、オフィスにおける英会話力も付けられます。TOEICのスコアを上げることで、英語での営業がしやすくなり、海外赴任やキャリアップにもつながるでしょう。

TOEICには、測定したい能力に合わせたいくつかのテストに分かれています。聞く力・読む力を測る「TOEIC Listenning&Reading Test」、話す力・書く力を測る「TOEIC Speaking&Writing Test」があるので、営業方法に合わせて受験するのもおすすめです。

試験日時例年月に一度下旬に実施
試験会場全国 ※受験地方に基づいて試験会場を決定
試験料金5,830円

販売士

販売士は、商工会議所が認定する流通・小売業に特化した資格です。営業士検定と違い、営業に直接関わりはありませんが、試験科目にストアオペレーションやマーケティング、販売・経営管理などがあり、店舗営業に必要な知識を身に付けることができます。

販売士資格は、3級・2級・1級に分かれています。3級は流通・小売業の基本知識・スキル、2級は高度な専門知識・マネジメント能力、1級は経営に関わる総合的な知識・スキルを求められます。5年ごとの更新制度もあるので、知識を忘れずに定着し、最新の知識を得ることもできるでしょう。

試験日時例年2月・
試験会場全国の商工会議所
試験料金・3級:4,200円・2級:5,770円・1級:7,850円

基本情報技術者

基本情報技術者とは、「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を持ち、実践的な活用能力を身に付けた者」と定義されています。ITソリューションや製品、サービスを提供する職種において、顧客の課題を解決する役割を求められるので、IT業界の営業には欠かせない資格です。

試験科目は、「コンピュータシステムに関すること」「情報セキュリティに関すること」「データ構造及びアルゴリズムに関すること」「ソフトウェア設計に関すること」「ソフトウェア開発に関すること」「マネジメントに関すること」「ストラテジに関すること」です。ITに関する知識だけでなく、マネジメント知識も問われ、幅広い知識・スキルを得ることができます。

基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験の1区分です。応用的知識・技能を身に付けられる応用情報技術者試験、ITストラテジスト試験といった分野別の高度な試験があるので、取り扱う商品・サービスに合わせてステップアップを目指してみましょう。

試験日時例年4月・10月
試験会場全国・各市町村
試験料金5,700円

消費生活アドバイザー

消費生活アドバイザーは、日本産業協会が認定する資格で、内閣総理大臣・経済産業大臣からも認定されています。消費者の生活をサポートする役割を持ち、消費者の意見を企業・行政に反映させたり、消費者の苦情を解決したりする人材を育成する資格です。

営業に関わる知識やスキルには関わりがないものの、消費者に関わる幅広い知識を得られます。自社の商品・サービスを生活に結びつけて説明することで、より魅力をアピールできるでしょう。

試験日時・第1次試験:例年10月・第2次試験:例年12月
試験会場例年全国8ヵ所(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・徳島・福岡)
試験料金12,960円(第1次試験免除:9,720円)

宅地建物取引士

宅建と呼ばれることも多い宅地建物取引士は、住宅の売買や仲介に関わる取引を扱うために必要な資格です。一般社団法人不動産適正取引推進機構が提供する宅地建物取引士資格試験に合格してはじめて認定されます。不動産業界で営業しているビジネスマンには欠かせない資格です。

試験内容・基準は、宅地取引に関する実用的な知識があるかに重点が置かれています。土地や宅地に関する総合的な実用知識を身に付けることができるので、住宅に関する営業で知識・スキルが役立つでしょう。

試験日時例年10月
試験会場47都道府県・各会場
試験料金7,000円

まとめ

営業職で資格を持っていると、資格そのものだけでなく、専門知識もアピールできます。顧客の信頼を得たり、キャリアアップを実現したりするほかに、グローバル社会・IT社会に対応するためにも役立ちます。営業が持っておくべき資格10選を参考にして、営業に役立つ資格取得を目指してみましょう。

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